利根町と前課長を書類送検 元キノコ工場がれき処分巡り 廃棄物処理法違反容疑 茨城県警

茨城県利根町で約35年前に建設されて廃虚になっているキノコ工場を巡り、がれきを処分する際に必要な産業廃棄物管理票(マニフェスト)を事業者に交付しなかったとして、県警が廃棄物処理法違反(産業廃棄物管理票)の疑いで、町と当時担当課長だった男性(退職)を水戸地検土浦支部に書類送致したことが4日、関係者への取材で分かった。
関係者によると、昨年4月、町が業者に工場のがれきを処分させる際、産業廃棄物を処理する委託契約を業者と結ばず、産廃が適正に処理したことを記録するマニフェストを交付しなかった疑いがある。
工場は地元のキノコ生産組合が国と県、町の補助金を活用して約1億4400万円で整備。1989年に栽培を始めたが、その後4年で稼働を停止。96年には町が所有したが使われていなかった。町はキクラゲ栽培の活用を検討し、昨年4月にがれきやプラスチック容器などを処理したが、栽培事業者が辞退して断念。来年までの解体を決めていた。
町農業政策課は「捜査機関から連絡がないので、今後の捜査を見守るしかない」としている。