茨城県知事選、7日投票 県政審判、論戦に熱 3氏訴え

任期満了に伴う茨城県知事選は7日、投票が行われ、即日開票される。立候補しているのはいずれも無所属で、3回目の当選を目指す現職の大井川和彦氏(61)=自民、国民民主、公明推薦=と、新人で茨城大名誉教授の田中重博氏(78)=共産推薦、新人で元警備会社員の内田正彦氏(51)の3氏。大井川県政2期8年への評価や経済対策などを主な争点に、熱い論戦が繰り広げられている。
大井川氏は自民、国民、公明各党や日本維新の会県組織のほか、連合茨城、県農政連、県建設業協会など約400団体から推薦を受け、組織的な戦いを展開。期間中は県北地域から南下する形で県内全域を巡った。各団体ののぼり旗が掲げられる中、「挑戦する県政」を掲げて企業誘致拡大や輸出の増加、県民所得向上など8年間の実績を強調。最終日の6日は大票田の水戸市を中心に遊説し、県政継続を訴える。
田中氏は政治団体「いのち輝くいばらきの会」が擁立し、共産党の推薦や社民党の支持を受けた。街頭演説に加え、猛暑対策として屋内での個人演説会を実施している。今の県政について「大型開発と大企業優先のもうけ本位」と批判を強める一方、「県民の命と暮らし最優先」を掲げて最低賃金1500円の実現や小規模農業支援、東海第2原発の廃炉などを主張する。6日は水戸市内を巡り、支持を呼びかける。
内田氏は告示前日に立候補を表明。組織的な後ろ盾はなく、交流サイト(SNS)を中心に浸透を図るほか、ポスター張りや街頭演説の配信などボランティアの支援を受けた選挙戦も繰り広げている。公務員を志望する日本人が多くいる状況に触れ、「外国人の県職員採用は矛盾している」と、国籍要件撤廃の見直しを強調する。6日はつくばエクスプレス(TX)守谷駅前で街頭演説を予定している。
■知事選立候補者(届け出順)
大井川和彦(おおいがわかずひこ) 61 無現(2) [自・国・公]
【略歴】当選2回。[元]ドワンゴ取締役、シスコシステムズ専務執行役員、マイクロソフト執行役、経済産業省商務流通政策グループ政策調整官補佐。東大卒。水戸市五軒町
田中重博(たなかしげひろ) 78 無新 [共・社]
【略歴】茨城大名誉教授、県自治体問題研究所理事長、県労働者学習協議会会長。[元]茨城大副学長、茨城大人文学部長、京都大大学院経済学研究科博士課程修了。水戸市堀町
内田正彦(うちだまさひこ) 51 無新
【略歴】[元]警備会社員、航空自衛隊員(百里基地、浜松基地など)。県立岩井西高卒。土浦市中村南
年齢は投票日現在。()は当選回数。[]は推薦・支持政党。略歴は、現職、元経歴、学歴、現住所。