《2025茨城県知事選》3候補、最後の訴え 7日投開票 都市部中心に遊説

茨城県知事選は6日、選挙戦最終日を迎え、現職の大井川和彦氏(61)、ともに新人の田中重博氏(78)と内田正彦氏(51)が、それぞれ水戸市や守谷市の県内都市部で駅や街頭などを中心に巡り、最後の訴えに声を振り絞った。県政運営を誰に託すか、県民の審判は7日に下される。
■大井川氏 挑戦する県政を続行
大井川氏は屋内外での演説や企業回りなどを中心に、水戸市内を遊説した。朝には同市大串町のJA水戸常澄支店で演説会を開き、集まった地元住民らに企業誘致や所得向上など8年間の実績をアピール。深刻な人口減少など県政の課題にも触れ、「医療や福祉に力を入れながら、地方に必要な強い経済をつくる」と約束した。
夕方はJR水戸駅南口さくら東公園で遊説カーを降り、マイクを握った。推薦を受ける自民、国民民主、公明各党の議員や多くの業界団体関係者らが見守る中、「茨城にはまだまだ潜在力がある。次の4年間、県をさらに飛躍させるため、『挑戦する県政』を続ける力を与えてほしい」と、支援を呼びかけた。
■田中氏 県民の暮らしを守る
田中氏は県政の転換を掲げ、水戸市内の商業施設や駅計5カ所を巡ってマイクを握った。最低賃金引き上げや医療、福祉、農業などへの施策の強化を訴え、「県民の命と暮らしを守るため、私を知事に押し上げて」と声を強めた。
同市泉町の京成百貨店前では「パワハラが横行している」「大型事業は税金の無駄遣い」と、時間をかけて現職を批判。中小企業への支援や学校給食無償化などに予算を手厚く配分して「県民が希望を持てる県政に変える」と強調した。
JR水戸駅北口前の演説会では支援団体の代表者らが激励に駆け付ける中、東海第2原発の廃炉などを約束。午後7時半過ぎ、水戸駅南口前で演説を行い、支持を呼びかけた。
■内田氏 草の根で必ず変わる
内田氏は午後6時ごろから、つくばエクスプレス(TX)守谷駅前でマイク納めに臨み、「(県職員の)国籍要件の撤廃反対、土葬墓地反対」などと声を強め、支持を呼びかけた。
この日の演説にはタレントのフィフィ氏や埼玉県戸田市議会議員の河合悠祐氏が応援に駆け付け、集まった聴衆は日本国旗を振りながら聞き入った。
内田氏は、演説の様子を動画配信し、「拡散してください。草の根運動で必ず変わる」と訴えた。また、国籍要件の撤廃や大規模太陽光発電施設(メガソーラー)、土葬墓地について、「茨城県を壊す」と反対の姿勢をアピールした。
演説後には、聴衆との写真撮影などに臨み、最後まで投票を呼びかけた。