【更新】茨城県知事選 大井川氏3選 投票率33.52% 2新人を下す


任期満了に伴う茨城県知事選は7日、投票が行われ、開票の結果、無所属の現職、大井川和彦氏(61)=自民、国民民主、公明推薦=が、ともに無所属新人で茨城大名誉教授の田中重博氏(78)=共産推薦、元警備会社員の内田正彦氏(51)を破り、3回目の当選を果たした。投票率は33.52%(前回35.02%)。ほかに、任期満了に伴う行方市長選は新人の高須敏美氏(61)が初当選、東海村長選は現職の山田修氏(64)が4回目の当選を決めた。県議4市区(取手、牛久、つくば、筑西)補選(各欠員1)も投票が行われ、開票作業が進んだ。
知事選は2期8年の大井川県政に対する評価や経済対策などが主な争点となった。厳しい猛暑の中で聴衆の体調に配慮し、各陣営は街頭での演説を抑え屋内で演説会開催を増やしたほか、交流サイト(SNS)を駆使した選挙戦などを展開した。
大井川氏は5月、3選を目指して出馬意向を示し、自民党など各政党へ推薦を依頼。自民が推薦を決めると、国民、公明各党や日本維新の会の県組織が推薦を決定。県市長会や県町村長会、連合茨城、県農政連など約400の業界団体からも推薦を受け、盤石な体制で臨んだ。
選挙戦では企業誘致や輸出拡大、県民所得向上などこれまでの実績を強調。「挑戦する県政を進めてきたことで、茨城の高い潜在力を開花させることができた」と県政継続を訴え、幅広い支持を集めた。
一方、「いのち輝くいばらきの会」が擁立した田中氏は共産の推薦や社民の支持を得て、県政転換を主張したが届かなかった。
内田氏はボランティアなどに支えられ、SNSでの発信を中心に公務員の国籍要件撤廃見直しなどを訴えたが浸透しなかった。
投票率は2021年の前回を1.50ポイント下回った。
【大井川和彦(おおいがわ・かずひこ)氏の略歴】当選3回。[元]ドワンゴ取締役、シスコシステムズ専務執行役員、マイクロソフト執行役、経済産業省商務流通政策グループ政策調整官補佐。東大卒。水戸市五軒町
年齢は投票日現在。略歴は、現職、元経歴、学歴、現住所。
■知事選開票結果(選管最終)
当 447,833 大井川和彦 61 無現
162,216 田中重博 78 無新
158,585 内田正彦 51 無新