《2025茨城県知事選》大井川氏3選 「挑戦する県政」継続 2期8年の実績評価

茨城県知事選は7日投開票され、「挑戦する県政」を訴えた現職の大井川和彦氏(61)が、ともに新人で茨城大名誉教授の田中重博氏(78)と元警備会社員の内田正彦氏(51)に大差をつけて3選を果たした。大井川県政2期8年の評価や経済政策などが争点となり、県民は現県政の継続を選んだ。
投票時間が終わった午後8時を過ぎてすぐ、同県水戸市内ホテルの会場に当選確実の一報が届くと、会場に入りきれないほど集まった多くの支援者が「やった」と歓喜の声を上げ、大きな拍手が湧いた。
間もなく姿を現した大井川氏は、推薦を受けた自民や公明、国民民主党などの国会議員や県議のほか、市町村長など関係者と笑顔で握手。万歳三唱では支援者への感謝の思いを込めて3度頭を下げた。
大井川氏は「多くの県民の支援のおかげ。これからの4年間も皆さまの期待に応えられるよう全力で頑張る」と力を込めた。
今回の選挙戦は政党のほか、連合茨城や県農政連、県建設業協会など約400の団体から推薦を受けて組織的な戦いを展開。選挙期間中は県内をくまなく回り、支持拡大を図った。
演説では「挑戦」「スピード感」「選択と集中」を基本姿勢に企業誘致の推進や農産物輸出の拡大、県民所得の向上など、2期8年の実績を強調しながら「挑戦する県政」の継続を訴えた。
自民県連の海野透会長は「3期目で日本一の茨城を作り、県民を日本一豊かにすることを期待したい」と激励。後援会の山形学会長も「(初当選した)8年前に『茨城を変える』と言ってきたことを実行してきた。今後もさまざまなことに挑戦し、茨城を良くしてほしい」と述べた。
3期目の最大の課題について、大井川氏は「人口減少の影響をどう乗り越え、発展するか」と述べ、インフラの整備や産業強化のほか医療や介護、福祉、教育などの充実を図るとした。
その上で、今後の県政運営について「県の職員と意見を戦わせながら挑戦する県政を進める。茨城が全国の地方の中で飛躍できるようにしたい」と話した。