次の記事:住宅から大型鳥「エミュー」逃げる 茨城・取手 

石岡市、八郷地区8小学校統合へ 31年、中学校隣に新校舎 児童減、校舎老朽化に対応 茨城

新設校の建設予定地に隣接する八郷中学校=石岡市柿岡
新設校の建設予定地に隣接する八郷中学校=石岡市柿岡


茨城県石岡市が八郷地区の8小学校を一つに統合し、2031年4月の開校を目指していることが分かった。深刻な児童数減少、施設の老朽化に対応するためで、小中一貫教育の導入を目指し八郷中(同市柿岡)の隣接地に新校舎を建設する方針。統合する学校数が多かった県内の事例は、24年4月開校の明野五葉学園(筑西市、小学校5、中学校1)、14年4月開校の玉造小(行方市、小学校6)がある。

統合の対象となるのは、瓦会・林・恋瀬・葦穂・吉生・柿岡・小幡・小桜の8校。計画の背景には人口減少・少子化があり、市教委の試算では、8校の合計児童数が本年度の719人から開校目標の31年度に461人、50年度には319人まで落ち込むとしている。

統合計画は19年に策定された「石岡市立小中学校統合再編計画」に基づき、八郷地区の8小学校は複数の学校を2段階で統合していく案だった。しかし、地域間の調整が進まず、今年1月に計画を大幅改定。統合を2度経験することになる児童への負担を避けようと、市は一括して統合する方針へと踏み切った。

計画では、新設校と隣接する八郷中を「小中一貫教育」の拠点と位置付けている。市教委は中学校教員が小学校で専門教科を教えるなど、9年間を通して質の高い教育を目指すとしている。岩田利美教育長は「新しい学校ならではの特色を出したい。各校で培われてきたふるさと学習の良さも継承していく」と展望を話す。

新設校への通学はスクールバスの運行で対応する予定。市教委は、新設校予定地から距離がある恋瀬・小桜の2校の地域からでも30分以内で到着できるとしている。また統合準備と並行し、閉校する8校の跡地活用も検討していく方針。

31年度の開校に向け、市は市民アンケートを参考にしながら新設校の機能や配置などを検討する基本構想の策定を進めている。また8校でも共同で教育のグランドデザイン(全体構想)を作成する取り組みがスタートした。28日には地域住民や保護者が参加する新しい学校づくりについて考えるワークショップを市八郷総合支所で開く。



最近の記事

茨城の求人情報

\n
\n
-->