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山側団地 移動手段調査へ 日立市、新公共交通を検討 住民高齢化で10月にも 茨城

山側団地の塙山団地内を走る路線バス。日立市は利用実態の調査を行う=同市塙山町
山側団地の塙山団地内を走る路線バス。日立市は利用実態の調査を行う=同市塙山町


茨城県日立市は、次世代未来都市(スマートシティー)実現へ日立製作所と取り組む共創プロジェクトの一環として、市内にある「山側住宅団地」の将来の公共交通を検討するため、住民の移動実態調査に乗り出す。総人口の1割弱を占め、少子高齢化が進む団地では、路線バスなどが運行。減便が相次ぎ利便性に課題があることから、乗り合いタクシーを含むさまざまな交通との連携を探る。市はアンケートやヒアリングを10月にも行い、高齢者の移動手段を把握して持続可能な交通手段の導入といった施策に生かす。

アンケートやヒアリングの対象となる山側団地は、高鈴台(高鈴町)▽青葉台(西成沢町)▽堂平(同)▽山の神(同)▽中丸(中丸町)▽塙山(塙山町)-の6カ所。

市都市政策課によると、6カ所では路線バスが運行。市とバス会社、地域が組んで維持している。しかし坂道が多く、バス停は団地内の主要道路のみ。バス停まで歩いて行けないお年寄りが増え、一部は「交通空白地域」に入る。バスは通勤や通学で利用されているものの、本数が十分ではなく、日中の乗車人数は1便5人以下の場合が目立つ。市は運行に補助金を出すが、大半の路線は赤字という。

市内では、住民組織やNPOが独自に電気自動車(EV)や人工知能(AI)を活用した乗り合いタクシーを運行する例もあり、利用が多い。また旧日立電鉄線跡地などを活用したバス高速輸送システム「ひたちBRT」で自動運転も行っている。市は昨年策定した地域公共交通計画で、団地内の路線について運行効率化のほか、新しい移動手段への移行や相互の連携を盛り込んだ。

市は今回、各団地の住民全体に調査を行い、結果を基に効果的な移動手段の確保を検討していく。実施に当たっては共創プロジェクトを結ぶ日立製作所のデジタル技術も活用し、交通のスマート化を目指す。次年度以降に実証実験を含む施策をつくる考え。次世代型の乗り物を見据えつつ、公共ライドシェアやデマンド交通などの可能性を探る。

塙山団地の住民組織の石井謙二会長(73)は路線バスが過去に減便された経緯に触れ、「なくなると困るので住民側もバスに乗る運動をしている。調査でいろんな意見や需要が出れば、新しい交通手段の検討も必要になるのでは」と話した。

同課は「地域の移動課題の解決が必要。ヒアリングを通じて、その地域に適した移動手段を検討していく」と見据えた。

★山側団地

日立市を南北に貫く国道6号を境に西側の山や丘陵地に築かれた住宅団地の総称。12カ所ある。高度経済成長期の1960年代以降に盛んに造られ、計約1万4千人と市の人口の1割弱が住む。ただ、同時期に同世代の住民が移り住んだことで偏った年齢構成となり、高齢化率は5割を超える。少子高齢化に伴い空き家も増えている。



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