茨城県産野菜で新商品挑戦 常磐大とマルト 「何度でも食べたくなる」シチューやコロッケ考案

常磐大と食品スーパーのマルト(福島県)が連携し、茨城県産野菜を使った商品の共同開発プロジェクトが進んでいる。県産野菜の消費拡大を狙いに、同大生のアイデアを盛り込み、新商品の開発に取り組む。「健康」「手軽さ」「ブランド化」などをキーワードに、来年3月の商品化を目指す。
同プロジェクトは産学官連携の取り組みとして始まり、今年で4年目。本年度は、同大人間科学部健康栄養学科の学生サークル「食品栄養研究会」に所属する学生10人が商品開発に挑む。管理栄養士の卵である学生たちが専門知識と若者の柔軟な発想を生かし、健康志向の現代社会に合わせた魅力的な商品を生み出してもらう。
キックオフ会が9月26日、同県水戸市見和の同大で開かれ、下村裕学長が「自由でユニークな発想で新しい味に挑戦を」とあいさつ。マルト商事商品本部の安島大司常務取締役本部長が「情熱と専門知識を駆使して喜ばれる商品を練り上げてほしい」と期待を込めた。
学生らは2班に分かれて検討を進めてきた新商品のメニューを提案。国の推奨する1日当たりの野菜摂取量が男女ともに不足している点を指摘し、野菜をおいしく食べてもらう必要性を強調した。
1班は「野菜たっぷり 食卓まるごと笑顔に」をテーマに、手軽に食べることができるレトルトのホワイトシチューを考案。具材にはホウレンソウやサツマイモ、レンコンなど県産野菜をふんだんに使用する考え。
2班は、人気の総菜、コロッケを提案。子育て世代から高齢者まで幅広い年齢層をターゲットに、野菜摂取量の増加を目標に掲げた。手に取ってもらいやすい定番商品に目を付けた。
2班の篠崎絢音さん(2年)は「手軽に野菜が取れて、何度も食べたくなる商品づくりに一生懸命取り組みたい」と意気込んだ。
今後は月に数回、打ち合わせや試作品の開発などを経て、来年3月の商品化を目指す。学生たちはパッケージデザインや販売PRに向けたポップの作成、店頭販売なども担う。新商品は茨城県と福島県のマルト店舗で販売する予定。