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茨城・坂東市汚職 収賄の元職員に有罪判決 「社会の信頼を損なわせる犯行」 水戸地裁

水戸地裁=水戸市大町
水戸地裁=水戸市大町


茨城県坂東市が発注する下水道工事の随意契約を巡る汚職事件で、業者から賄賂を受け取ったとして収賄の罪に問われた元市下水道課職員の戸高千利被告(52)=同市中里=の判決公判が8日、水戸地裁であり、有賀貞博裁判官は懲役1年、執行猶予3年、追徴金約14万円(求刑懲役1年、追徴金約14万円)を言い渡した。供与された軽乗用車の没収も命じた。

判決理由で有賀裁判官は「公共の事業の公正さをないがしろにし、これに対する社会の信頼を損なわせる犯行」と指摘。「賄賂を収受するに至った経緯や動機も安易かつ利欲的であり、酌むべき事情はない」と批判した。

判決によると、戸高被告は、市が発注する下水道工事費用の積算業務や見積もり業者の選定などを担当していた2023年6月から24年12月ごろまでの間、管渠(かんきょ)工事などの随意契約で、市内の特定の業者が受注できるよう便宜を図り、見返りとして計6回にわたり現金3万円や軽乗用車、車の修理費用など約27万円相当の賄賂を受け取った。

■内部調査「黙認ない」

9月の初公判で戸高被告は、設計金額(予定価格)を業者に漏らす不正行為について、当時の上司ら職場が黙認状態だったと主張。戸高被告が業者に便宜を図っていたとする上司や部下の供述調書も証拠として提出された。

一方、市側は初公判後に関係する職員を対象に聞き取りを実施した結果、「周囲が不正を把握していた事実は確認されなかった」としている。

再発防止策として、市はこれまで、職員対象のコンプライアンス研修などを実施。技官だった戸高被告が事実上1人で工事の設計業務を担っていたことから、事前に技術職員がダブルチェックする体制を強化したという。

■市長「信頼回復に全力」

元職員が収賄罪で有罪判決を受けたことを受け、木村敏文市長は8日、「再発防止の観点から職員の服務規律、法令順守の徹底を図るとともに、引き続き信頼回復に向けて全力で取り組んでいく」とのコメントを出した。



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