ファミリープラザ事業協同組合 破産手続き開始決定 負債9億円 茨城
東京商工リサーチつくば支店は8日、ショッピングセンター運営管理のファミリープラザ事業協同組合(茨城県境町)が水戸地裁下妻支部から破産手続き開始決定を受けたと発表した。決定は9月26日付。負債は約9億円。
同組合は1989年、地元の商店と事業主との協同出資ショッピングセンターの運営管理を目的に設立。県の中小企業高度化資金を利用して店舗を建設し、96年にスーパーのマイカルをキーテナントとする「境サティ」を開業した。オープンから数年後の年間売上高は1億8000万円を計上した。2008年にマイカルが撤退したことを受け、スーパーのエコスを誘致。店名を「T-PLACE」に変更し、営業を継続した。
だが、周辺商業施設との競合や地元商店の退出などで空きテナントが生じ、業績が縮小。09年から10年にかけ、税金滞納で店舗建物が財務省や県に差し押さえられるなど、厳しい資金運営を余儀なくされていた。高度化資金の一括返済期限も迫る中、業績改善が見込めないことから事業継続を断念した。