リンゴ盗被害ゼロへ 茨城・大子 自警団がパトロール

農作物の窃盗被害が相次いでいる中、リンゴの収穫最盛期を迎えた茨城県大子町で8日、リンゴ泥棒の被害ゼロを目指す自警団が発足し、出陣式を行って警戒パトロールを始めた。
町内41軒あるリンゴ生産者でつくるJA常陸大子町りんご部会(豊田茂男部会長)の代表者と、県警大子警察署(豊嶋陽一署長)の担当署員ら計約40人が、同町盛金の奥久慈りんご園駐車場に集まり、結束を誓った。
豊嶋署長は「収穫期を狙った農産物の盗難が多発しており、県内では9月末現在で72件、被害額600万円に上っている。パトロールの時間帯をずらすなどして抑止力を高めたい」とあいさつ。豊田部会長は「リンゴの本格的な収穫シーズンを迎え、果樹が次々に盗難被害に遭っている。パトロールを強化し被害ゼロに努めてほしい」と呼びかけた。
部会員は、それぞれ手分けして各りんご園を回り、警察署員から受け取った「特別警戒 見てますよ!」などと書かれたイラスト付きの札を、赤く色づいたリンゴの木にくくり付けていた。
自警団のパトロールは、町内4地区に分け、時間帯を不定期にしたり、夜間にずらしたり、数人ずつで実施していく。同署員による巡回パトロールも強化する。