「競艇や借金返済に充てた」 石岡市、26歳男性職員懲戒免 事務費など70万円超着服 茨城
茨城県石岡市は10日、団体事務費や葬祭扶助費など総額70万8537円を着服したとして、産業戦略部農政課主幹の男性職員(26)を懲戒免職処分にしたと発表した。処分は同日付。着服金は競艇や借金の返済に充てており、同日までに全額弁済されたという。市は男性職員を刑事告訴する方針。
市によると、男性職員は2024年3月まで所属していた保健福祉部(現福祉部)で、本来支出する必要のない故人にかかる架空の葬祭扶助費を計上する手口などで約30万円を着服していた。市地域農業再生協議会と市農業機械利用連絡協議会の農業関係2団体の事務費からも現金を着服。7、8月に再生協の担当者の休暇中に業務を代行し、支出すべき農業事務機器リース代約18万円を市の口座から引き出し、支払わなかった。連絡協の総会で集めた会費、懇親会費など約22万円も私的に利用した。
休暇から復帰した再生協の担当者がリース代の支払いが完了していないことに気づき、男性職員に確認したところ説明が二転三転し、これをきっかけに着服が発覚した。市の聞き取りに対して「ギャンブル依存により、競艇や借金返済に充てた」と説明。着服額は9日までに全額弁済された。
管理監督責任を問い、上司だった職員計11人を減給などの処分とした。
会見で谷島洋司市長は陳謝した上で、「人を信じても仕事は信じるな、という厳しい視点が欠けていた」と組織的な問題に言及した。。市では昨年8月、別の職員による公金着服が発覚。現金取り扱いの厳格化を進めていたが、再発を防げなかった。今後はキャッシュレス化を進めるとともに複数人でのチェック体制や職員の意識改革を徹底し、信頼回復に努めるとしている。












