公明連立離脱 茨城県組織「協力続ける」 自公「透明性図るべき」
公明党の斉藤鉄夫代表は10日、自民党の高市早苗総裁と会談し、自民との連立政権から離脱すると伝えた。派閥裏金事件の真相解明や企業・団体献金の規制強化を中心とした「政治とカネ」問題への自民の対応が不十分だと判断した。
公明党が自民党との連立離脱を表明したことを受け、両党の茨城県組織はともに協力関係の継続を求める意向を示した。「政治とカネ」の問題を巡っては、これまでの自民の対応に厳しい視線を向けた。
公明党県本部の輿水恵一代表は「政治不信の払拭(ふっしょく)に取り組む中で、政治とカネの問題は譲れない。党代表の判断を受け止めたい」と述べた。県政で自民と連携することについて「現場目線の政策に与党も野党もない。今後も合意形成できる」と継続する考え。高崎進代表代行は「連立を組むための政策が合意できなかった。党本部としては苦渋の決断だろう」との見解を示した。その上で「茨城は自民と選挙や政策で協力してきた。今後も協力してやっていきたい」と話した。
自民党県連の海野透会長は「26年間も連れ添った間柄。公明党との連立政権しか考えられず、再協議の申し入れをしてほしい」と党本部に注文を付けた。県組織間の連携については「これまで通り続ける」との意向。「政治とカネ」の問題で総裁選でも議論が深まらなかった点に触れ「自民党員だって不満を持っている。国民に分かりやすく、透明性を図るべき」と党本部に求めた。
■「残念」「関係大切に」 茨城県自民国会議員
茨城県関係の自民党国会議員は「残念」「関係は大切にする」などと受け止め、今後の動向を注視する考えを示した。
額賀福志郎衆院議長(衆院茨城2区)は「内外ともにさまざまな政策課題が山積する中で、自公連立の解消は残念だ。自民党は政権政党として謙虚に他党と連携し、国民の期待に応えてほしい」と話した。
梶山弘志国対委員長(同4区)は「感想は控えたい。連立解消は発表されたが、どういう形で公明党との協力関係が維持できる部分もあるのか、確認しながら対応していきたい」と述べた。
永岡桂子氏(衆院比例北関東)は「大変残念。県内議員は政治資金の不記載問題に無縁だったが、自民党全体の問題として公明党にご迷惑をかけた」と陳謝。「政党同士の関係性はこのようになったが、公明党県本部の皆さんとの関係性を大事にしたい」と語った。
葉梨康弘氏(衆院茨城3区)は詳細不明を理由に「コメントしかねる」とし、今後の動向を注視する考え。
上月良祐氏(参院茨城)は「詳しい状況は分からないが、自公は26年間、長い風雪に耐えてきた関係なので、ぎりぎりまで調整してほしい」と求めた。












