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公明連立離脱 茨城県民驚きも「仕方ない」 地方議員「肩の荷下りた」

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10日、自民党と公明党との間で26年続いた連立が解消されることが決まった。茨城県民や県内の地方議員からは、驚きの声が聞かれた一方、自民側の政治とカネの問題を踏まえ「やむを得ない」といった声、地方議会での関係性は「変わらない」といった見方などが上がった。

「ニュースを聞いてショックを受けた。自民党と公明党が一緒になって国のために動いてほしかった」。自公の連立解消が決まり、両党の関係者と交流があるという鉾田市、無職、飯島武夫さん(83)は残念そうに話した。

つくばみらい市の男性(74)は「公明党も譲るわけにはいかなかったのではないか。(自民側が)政治とカネの問題を解決しないと駄目だ」と指摘。北茨城市、無職、戸倉健さん(75)も、政治とカネに関し「自民党が変わらないから離脱するのは必然。仕方ない」と受け止めた。

笠間市、自営業、女性(76)は「白紙に戻すことで新しい知恵も出てくると思う。今の日本にとって、いろんな問題をみんなで考える良いきっかけになるといい」と動きを歓迎。下妻市、アルバイト従業員、男性(70)は「連立を続けても、わだかまりはある。いったん解消してみるのも必要では」と語った。

■こういう形は残念

公明党所属の地方議員も、捉え方はさまざまだ。自民側の政治とカネの問題を巡り、鹿行地域の市議の男性は「このところ問題が続いていたので、離脱はやむを得ない判断だったのではないか」と理解を示しつつ、「こういう形で連立が終わるのは残念さもある」と心情を明かした。

県西地域の議員の一人は、石井啓一前代表が落選した前回の衆院選を振り返り「(自民の)政治資金の問題で風評被害があったと感じる」と語り、連立解消は「肩の荷が下りたような気持ち」と表現。県南地域の市議の一人は「公明は公明らしくクリーンで、国民の声を実現するために頑張っていくことが大事」と強調した。

一方、県央地域の60代市議は「26年間の関係がいきなりなくなるわけではない。地方議会で焦点となりやすいのは市民生活に身近な困り事で、目指す方向は変わらない」とした。

■意見相違仕方ない

自民党所属の地方議員らもそれぞれの思いを語った。県南地域のある市議は「まさか連立解消はないだろうと思っていた」と驚きを隠せない様子。今後の公明党議員との関係については「あくまで地方議会なので、これまで通り意見交換させてもらえると思っているが、正直話してみないと分からない」と話した。

県央地域の50代市議は、石破茂総裁の時、公明側は政治とカネの問題を持ち出さなかったとし「今になって話すのか」といぶかしがった。

常陸太田市議会の市議の一人は「長年協力してやってきたので痛手になるのは確か」と影響を懸念しつつ、「総裁が思っている通りに進むのも大切で、見守るしかない」と受け止めた。坂東市議会の林順蔵市議(85)は「意見の相違があり、致し方ない」とした上で「国を守るのが政治。日本をどうしていくのか、しっかり考えなければならない」と述べた。

■「政治とカネ」解決を 茨城県内野党

公明党が自民党との連立離脱を表明したことを受け、茨城県内の野党各党から驚きとともに、離脱の要因となった「政治とカネ」の問題解決や真摯(しんし)な政策議論を求める声が上がった。

立憲民主党県連の玉造順一代表代行は「公明が国民の常識と同じ判断をした。野党第1党としてわが党が他の政党をまとめ、自民に代わる政権をつくる努力をすべきだ」と語った。

茨城維新の会の長田麻美幹事長は「自民総裁選から短期間での離脱は正直驚いた」。その上で「これからも政策ごとにを是々非々で判断することに変わりはない」とし、従来通り県政に臨む考えを示した。

国民民主党県連の二川英俊幹事長は「大きな転換点。今後、自民は『数の論理』ではなく、各党と真摯な議論をした上で各種の政策を進めることが求められる」と注文を付けた。

共産党県委員会の上野高志委員長は「衆参で与党過半数割れの怒りの大本に政治とカネの問題がある」と指摘し、「離脱は当然。企業・団体献金の全面禁止こそ必要」と強調した。

参政党県支部連合会の飯塚美穂会長は「連立離脱は想定していなかった」と驚きの表情。「政権の枠組みが変化することは良いこと」と受け止めた。

社民党県連合の井坂章代表は「高市氏は自民の裏金問題を決着済みとし、裏金事件の当事者を幹事長代行に起用した」とした上で「改憲にも前のめりであり政権離脱は当然」と評価した。



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