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《ROOTS 茨城人》映画プロデューサー 斎藤優一郎さん(48) 守谷市出身 作り手の思い届ける

作品づくりへの思いを語る斎藤優一郎さん=東京都千代田区
作品づくりへの思いを語る斎藤優一郎さん=東京都千代田区


細田守監督(58)とタッグを組んで21年。アニメ映画「時をかける少女」(2006年)や「サマーウォーズ」(09年)など6作品を世に送り出してきた。「映画は奇跡の連続がないと完成しない。(細田)監督とプロデューサーが主体性と覚悟を持ち、挑戦し続ける。そこに共感してくれる人たちと奇跡をつくる」。11月には、待望の新作「果てしなきスカーレット」が世界各国で公開される。

高校時代は宮崎駿監督のようなアニメーターに憧れたが、「その才能はなく、その役割も業界の中にはないと自己評価した」。卒業後、18歳で映画製作に携わることを夢見て渡米した。

現地で目にしたのは、好き勝手に編集された日本のアニメ作品。「薄利多売で作品が売られ、作り手が伝えたいことは無視されていた」。作り手の純粋な思いを届けるためには、ビジネスモデルの構築が必要と痛感。プロデューサーという仕事の魅力に気付いた。

「一番良い形で作品をつくり、世の中に送り出し、勝ち取った評価を作り手に還元し、新しい作品につなげていく『エコシステム』をつくる」。プロデューサーの役割は、新たな資金調達法を考えたり、作り手のチームを構成したりする。奇跡が連鎖するような環境を整えようと、現在も模索している。

新作では、全世界配給に挑戦した。米国のソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)、日本テレビとの共同製作・共同出資に初めて取り組んだ。日本は東宝、海外はSPEが配給し、欧米や中東、アフリカでも上映される。

作品は、シェイクスピアの復讐(ふくしゅう)劇「ハムレット」がベースの物語。戦争や紛争が絶えない現代で「いかに自分らしく生きるか」を描く。この世界は生きるに値する-。細田監督と設立した制作会社「スタジオ地図」が一貫して伝えてきたメッセージを世界に届ける。

■さいとう・ゆういちろう

1976年11月5日生まれ、茨城県守谷市出身。県立守谷高卒業後、米国留学。細田守監督のアニメ映画「時をかける少女」「サマーウォーズ」をプロデュース。2011年に制作会社「スタジオ地図」を設立し、代表取締役に就任。全米製作者組合員とアカデミー会員も務める。



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