ホップ栽培、ラベル作成 水戸の小中3校が連携 クラフトビール、市内販売 茨城


茨城県水戸市内の小・中学校3校が茨城日産グループ(同市、加藤敏彦社長)と連携し、ホップの栽培、収穫、ラベル作成などを手がけた「ホップ栽培プロジェクト」のクラフトビールが完成した。17日から京成百貨店(同市泉町)など、市内で限定販売される。
同プロジェクトは、ものを育てる喜びと経済の仕組みを学んでもらおうと、同グループが働きかけ、昨年から茨城大学付属小と同市立千波中で開始。今年から同市立梅が丘小が加わり3校となった。
初参加の同小は今年4月、ビールの苦みや香り付けに使われるホップの株を同グループから譲り受け、校内の花壇に植えた。児童や保護者らが水やり、草取りなど手入れした。9月上旬に松かさのような形をした雌株の毬花(きゅうか)を摘み取った。栽培委員の6年、岩崎望愛(ももあ)さん(11)は「ホップを摘み取る作業が楽しかった」と笑顔を見せた。
収穫した3校のホップ約27キロは同グループが運営する温浴施設「SPA&ごはん ゆるうむ」(同市小吹町)内のクラフトビール醸造所で醸造。完成までの間、児童、生徒らが商品名を考え、ラベルデザインを完成させた。
商品は千波中が「千波乃耀(せんばのかがやき)」、付属小が「ふぞくらふとびーる」、梅が丘小が「梅が丘小学校50周年記念オリジナルホップ」。ラベルをデザインした千波中1年の穴沢咲希さん(13)は「目を引くように、学級カラーの赤、緑、青、黄色のグラデーションにした」と工夫を凝らした。
ビールはふんだんに使用したホップの強い香りと爽快な喉越しが特徴で、酒税法上は発泡酒に分類される。330ミリリットルの小瓶入りで770円。
ゆるうむや京成百貨店で3種類を販売するほか、市内の酒店などでも扱う。収益の一部は各校へ教材費などとして還元される予定。詳細な販売場所はゆるうむブルーイングのホームページへ。