TXが脱線想定訓練 けが人の救出、復旧確認 茨城・つくばみらい

つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新都市鉄道は17日、茨城県つくばみらい市筒戸のTX総合基地で、走行中の列車が支障物と衝突し脱線した想定で異常時総合訓練を行った。同社員や警察、消防などから約230人が参加し、けが人の救出や復旧作業の手順を確認した。
訓練は、守谷-みらい平駅間を走行中の列車が、突発的な強風の影響で線路上に落下した支障物に衝突、車両の一部が脱線した上、線路などが損傷したほか、乗客13人が負傷した想定で実施。常総広域、同県つくば、取手両市の消防本部や県警常総、取手の両警察署などが参加した。
乗務員は非常扉と車両ドアの2カ所からはしごを下ろし、避難誘導。救急隊員らは車内のけが人を担架で救助したほか、掘割区間からはしご車で搬送する訓練も実施した。復旧作業では、油圧ジャッキを使って脱線車両を線路に戻したり、破断したレールを修復したりした。
訓練後、同社の安部雅俊鉄道事業本部長は「掘割を想定した実践的な訓練ができた。業務の中でさらに技量の向上を目指してほしい」と講評。つくばみらい消防署の森田誠署長は「今後も計画的かつ反復的に訓練を実施し、TX利用者と地域住民の安心安全が確保できるよう、関係機関と連携を図りたい」と語った。