《みと・まち・情報館便り》昭和に活躍 活字や鉛版 茨城新聞の歴史展示 常陽史料館に看板出展
茨城県水戸市南町2丁目の茨城新聞みと・まち・情報館(水戸証券ビル1階)で、昭和時代の茨城新聞の印刷に欠かせなかった鉛の活字や凸版輪転機にかけた鉛版など、昭和を思い起こす品々が展示されている。同市備前町の常陽史料館で開催中の企画展「商いの歴史 看板展」には、大正期、茨城新聞社屋に掲げられていた「いはらき」の木製看板などを出展中。みと・まち・情報館スタッフは「両館を巡って、新聞社の歴史に触れてほしい」と呼びかけている。
茨城新聞は1891(明治24)年7月5日に創刊した。凸版輪転機による鉛版を使った新聞印刷は、1984(昭和59)年まで続いた。当時、新聞社には鉛の活字を活字棚から一つ一つ拾って、記事に従い組んでいく「文選工」と呼ばれる熟練工がいた。
常陽史料館で展示中の「いはらき」の木製看板は、大正期のもの。1918(大正7)年の火災で本社が全焼した際、社員が持ち出して無事だった。昭和期は、北見町にあった本社の玄関口正面に長く飾られていた。
みと・まち・情報館では、茨城新聞の創刊号や題字の変遷を紹介する資料なども展示。常陽史料館には看板のほか、昭和初期に全国の新聞社で流行した新聞の付録広告「商店繁盛双六」も出展している。水戸の名店がすごろく形式で紹介されているユニークな広告紙面。
常陽史料館の企画展は、11月1日まで。問い合わせは、みと・まち・情報館(電)029(306)9500(平日午前10時~午後5時)。











