ラーケーション使い発掘 土浦の遺跡・古墳群 児童や高校生「いい経験」 茨城県教育財団
茨城県教育財団(森作宜民理事長)は27日、同県土浦市下坂田の下坂田中台遺跡・坂田台山古墳群で、小学生の親子らが参加した遺跡発掘体験を行った。「ラーケーション」を活用する事業の一環で、県外を含め計17人が参加した。
遺跡・古墳群は、同市中西部の桜川左岸の標高28~30メートルの台地縁辺部で、広さは約1万4406平方メートルに及ぶ。参加者はその一角で、古墳時代の5世紀中期とみられる竪穴式住居跡の2カ所について2グループに分かれ発掘作業を行った。
冒頭、同財団の担当者が参加者に対し、コテを手に土の掘り方の見本を見せ、土器が出た場合、手を挙げるよう指導。はけを使って土を取り除き、その都度担当者が解説を加えた。
参加者は約1時間、和気あいあいと土を掘り続けた。最後に子どもたちは、同所から出土した、形状のしっかりした実物の土師器(はじき)に触れる体験を行った。母親と参加の同県稲敷市立江戸崎小5年、中條琳太郎さんは「普段できない体験ができ、とても良かった」と感想。同級生4人で訪れた県立日立二高3年、中村優奈さんも「いい経験になった。1時間は短かった」と笑顔で振り返った。
ラーケーションを活用した発掘体験は本年度、6月に続き2回目。森作理事長は「探究心、好奇心を育み、子どもの成長にとって大切な機会」と位置付ける。同財団整理センター長の樫村宣行さんは「実体験の重要性を改めて感じた。これからの子どもたちにも経験させたい」と述べた。












