茨城県内鉄道史たどる 機関車ヘッドマークや記念切符 資料100点超 県立歴史館
明治から現代まで茨城県内の鉄道史をたどるアーカイブズ展「茨城の鉄道-はつかり、ひたち、TX-」が同県水戸市緑町の県立歴史館で開かれている。同館のアーカイブズや鉄道博物館(埼玉県さいたま市)の所蔵品を中心に、蒸気機関車のヘッドマーク、記念切符など資料100点以上を展示し、JR常磐線やつくばエクスプレス(TX)といった茨城県内各路線の歩みを紹介している。11月24日まで。
茨城県内では、日本鉄道が1885年に東北本線の古河駅を開設。水戸鉄道が89年に水戸-小山(栃木県小山市)間の水戸線を開業した。その後、常磐炭田の輸送ニーズを背景に、日本鉄道が98年に田端(東京都北区)-岩沼(宮城県岩沼市)間で鉄道を全線開通させ、1906年の国有化を経て、09年に常磐線に改称した。
会場では、日本鉄道に出資していた一橋徳川家の「鉄道会社書類綴籠(つづりかご)」や敷設申請書、時刻表などが展示されている。
昭和中・後期に走った常磐線特急の歴代ヘッドマークの実物も大きな見どころ。58年に東京以北初の特急として上野(東京都台東区)-青森(青森県青森市)間を結んだ蒸気機関車「はつかり」のヘッドマークは初公開。常磐線特急は蒸気機関車、気動車、電車と動力を変え、現在は「ひたち」として茨城県民の足を支える。
このほか、85年に茨城県つくば市で開かれた国際科学技術博覧会(科学万博)の玄関口となった臨時駅「万博中央駅」(同県牛久市)の名標や設計案、つくばエクスプレス(TX)と沿線開発の事業計画書などが並ぶ。
同館資料調査専門員の富田任さん(63)は「電車好きの子どもも家族で楽しめる。各世代の人に懐かしく感じてもらえたら」と来場を呼びかけた。11月8日、富田さんが展示解説を行い、参加者に硬券風の来場チケットを配布予定。問い合わせは同館(電)029(225)4425。











