コスモス畑 今年で見納め 高齢化や天候不順影響 小美玉希望ケ丘公園 茨城
茨城県小美玉市の秋を30年以上にわたって彩ってきた同市中台の希望ケ丘公園周辺のコスモス畑が今年で、見納めとなる。運営を担う地域住民の高齢化などを理由に歴史に幕が下ろされることになり、長年親しんできた人々から惜しむ声が上がっている。
コスモス畑は旧美野里町時代に地域活性化を目指して始まった。広大な約7ヘクタールの転作田に500万本が咲き誇り、観光のシンボルとして親しまれてきた。だが、美しい景観の維持は年々困難になった。
運営の中心を担ってきた地域住民の高齢化と後継者不足に加え、連作による生育不良や天候不順も追い打ちをかけた。市はこの状況を総合的に判断し、本年度を最後に事業終了を決断した。
地権者からは次の耕作者を探してほしいとの要望が出ているが、跡地の活用方法はまだ決まっていない。市は市民のニーズを踏まえて、持続可能な土地利用を検討するとしている。
運営に尽力してきた竹原地区コミュニティの稲田弘会長(82)は「平成の初期から手探りで始め、たくさんの人が訪れるようになった。地域の誇りだった。こんなにきれいなものがなくなるのは本当に残念だ」と肩を落とす。
市によると、最後の見頃は10月下旬から11月上旬となる見込み。同所で春の名物だった菜の花畑も同時に終了となる。












