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《東京で躍動! デフリンピックに挑む茨城県勢》バレーボール・大坪周平さん

デフバレーボール男子日本代表の大坪周平さん=つくば市天久保
デフバレーボール男子日本代表の大坪周平さん=つくば市天久保


東京2025デフリンピックは15日に開幕する。日本代表として出場する茨城県勢を紹介する。

■手話通じ 仲間と連携 

筑波技術大(茨城県つくば市)の体育館で10月中旬、聴覚障害のある学生たちがデフバレーボールの練習に取り組んでいた。ルールはバレーボールと同じ。ただ、コミュニケーションは全て手話で、補聴器などの装具を外した状態で行われる。

同大4年、大坪周平さん(22)は「トス上げて」「ありがとう」などと仲間と手話でやりとりしながら、練習に汗を流した。

大坪さんは「東京2025デフリンピック」のデフバレーボール男子日本代表に選ばれた。ポジションはミドルブロッカー。「ブロック。これだけは譲れない」と思いを語る。

宮崎県宮崎市出身。生まれつき左耳が全く聞こえない。2歳で右耳の人工内耳の手術を受け「静かな環境だったら聞こえる」。

バレーボールは兄の影響で小学5年生で始め、地域のクラブチームに所属。「最初は思うように上手くできなかった」。基礎練習を続け、試合形式となったある日、「チームのエースのブロックに成功して、手応えを感じた」と原点を振り返る。

宮城県内の中学校、高校に進学し、いずれもバレーボール部に入部。聴覚障害のある部員は大坪さん1人だった。「夏の時期は汗をかくと人工内耳が故障しやすく、練習中にコミュニケーションを取れなくなった」と苦笑い。監督やチームメートの口の動きを読み取りながら練習を続けた。

「聴覚障害のある人たちとの人間関係を広めたい」と同大に進学。高校までは口話で意思疎通していたため「入学時は全く手話ができなかった」。4年間で手話を学び、今ではチームメートと談笑できるようになった。

昨年6月には沖縄県で開かれた世界選手権に出場。「海外の選手は背丈と身体的な強さがあり苦戦した」。その後、ブロックの練習やレシーブの連携、試合後半の動きや点の取り方を練習してきた。

初めてのデフリンピック出場。「昨年とは違う成長した姿を見せたい。緊張と不安があるが、自分のプレーをしてメダル獲得に貢献したい」。言葉に力がこもった。

■おおつぼ・しゅうへい

宮崎県宮崎市出身。2003年生まれ。身長182センチ。筑波技術大産業情報学科の先端機械工学コースに所属し、機械工学理論や機械設計技術を学ぶ。



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