全国高校サッカー茨城県大会 鹿島学園×明秀日立 9日決勝
サッカーの第104回全国高校選手権茨城県大会は9日午後1時から、メルカリスタジアムで決勝を行い、3年ぶり12度目の優勝を狙う鹿島学園と、3年連続7度目の優勝を目指す明秀日立がぶつかる。
両校による決勝は2年連続7度目だ。実力は拮抗(きっこう)しており、結果はともに3勝の五分で、いずれの試合も接戦となっている。鹿島学園は今年の県総体決勝で明秀日立に2-1で逆転勝利を飾った。対する明秀日立も前回大会で鹿島学園を2-0で下しているだけに、今回の〝因縁の対決〟も終盤まで目が離せない好ゲームとなること間違いなしだろう。
優勝校は全国選手権大会(12月28日~来年1月12日、東京・国立競技場ほか)への出場権を手にする。
■鹿島学園 随所で光る波状攻撃
今年の県総体を制した鹿島学園は高度に組織化されたサッカーで順当に勝ち上がってきた。セットプレーでの球際の強さと両サイドからの波状攻撃が随所で光る。
オフェンスで中心的な役割を担うのは、全3試で8得点をマークしているFW渡部隼翔(3年)だ。牛久栄進との準決勝では、中盤から精密なパスを供給して攻撃の起点を作り続けるとともに、自身も的確な位置取りでヘディングシュートを決めるなど、ここぞでの決定力が魅力だ。
守備は主将のDF斉藤空人(同)を軸に体を張った献身的なプレーが持ち味だ。今大会はここまで2失点と粘り強い。
前回大会は決勝で明秀日立に完封負けを喫した。斉藤は「選手権への切符をつかんで全国で勝ち進めることを証明したい」とリベンジを誓う。
【鹿島学園の勝ち上がり】
▽4回戦 12-1 藤代紫水
▽準々決勝 5-1 古河一
▽準決勝 3-0 牛久栄進
■明秀日立 際立つ戦術的柔軟性
前年覇者の明秀日立は戦術的柔軟性が際立つ。全4試合で19得点とフィジカルを生かした高い攻撃力も武器だ。
準々決勝まで地上でのパスワークをメインに戦いを展開してきたが、準決勝の第一学院戦では前線に徹底してロングパスを打ち込んでくる相手に対してカウンターで応酬。自陣から縦方向に鋭いパスを通し、鈴木優斗(3年)、角崎竜翔(同)の両FW陣にボールを集めて先制点を奪った。
司令塔を任されるのは、MF久保遼真主将(同)。冷静にピッチを俯瞰(ふかん)し、正確無比なパスで相手守備を切り崩して幾度となく好機を演出する。前試合はハットトリックの大暴れで決勝進出に大きく貢献。勝負強さもピカイチだ。
久保は「自分たちのサッカーをやれば絶対結果につながる」と意気込む。
【明秀日立の勝ち上がり】
▽3回戦 6-0 波崎
▽4回戦 6-1 茨城キリスト
▽準々決勝 3-0 常総学院
▽準決勝 4-2 第一学院
【PR】私が触れた「マジック」-木内幸男さんをしのんで (電子書籍)












