〝迷い〟ソトイワシ 茨城県沖で捕獲 熱帯・亜熱帯生息、県大洗水族館展示
熱帯・亜熱帯域に生息し、茨城県では捕獲記録のなかった「ソトイワシ」が捕獲され、同県大洗町磯浜町のアクアワールド県大洗水族館で展示されている。9月下旬、同県日立市の漁業関係者から同館に「見たこともない魚が取れた」と連絡が入り、調査で判明した。捕獲は海水温が高くなった影響の可能性がある。
この魚の特徴はキラキラと銀色に光る大きなうろこ。輝き自体はイワシに近いが、幼魚の形が似ていることなどからウナギの仲間と考えられている。
漁網にかかって偶然すくい上げられ、傷がひどかったが、同館で薬浴を続けて回復し、展示にこぎ着けた。現在の体長は約50センチで、80センチくらいまで成長するという。調査や治療に当たったベテラン飼育員の柴垣和弘さん(55)は「おちょぼ口で、体の割にひれが小さいアンバランスな体形がかわいい」とにっこり。
茨城県で取れた理由は定かではないが、可能性の一つとして「水温が高くなった影響で迷い込んだ」と柴垣さん。「この子が茨城の海にやって来た不思議を一緒に考えてもらいたい」と呼びかけた。












