自転車の酒気帯び 罰則化1年、摘発100件 ながらスマホも警告増 茨城県警
自転車の酒気帯び運転や走行中の「ながらスマホ」を罰則化した改正道交法が昨年11月1日に施行されてから1年が経過した。茨城県警によると、10月末までの1年間に酒気帯び運転で100件を摘発。ながらスマホの摘発は1件にとどまったが、「指導警告」は前年同期比29件増の364件に上った。状況を踏まえ、県警は「自転車利用の基本的なルールを知らない人が多い」と指摘。事故防止に向け、街頭指導で罰則化やルールの周知を進める。
新たに罰則対象となった自転車の酒気帯び運転は、3年以下の懲役か罰金50万円以下。ながらスマホは6月以下の懲役または罰金10万円以下で、交通の危険を生じさせた場合は1年以下の懲役または罰金30万円以下となる。
県警交通指導課によると、改正法施行から10月31日までの速報値で、酒気帯び運転の摘発は100件。その場で注意などを行う「指導警告」は前年同期比53件増の57件だった。「ながらスマホ」の摘発1件は、画面を見ていたことが原因で歩行者と接触しそうになったケース。指導警告は29件増の364件で、10~20代が約8割を占めた。
来年4月には、ながらスマホなど113種類の違反と16歳以上を対象とした交通反則切符(青切符)制度も始まる。同制度の啓発も踏まえ、県警は街頭指導に力を入れており「罰則の認知は広まりつつある」(同課)とみる。
一方で、同課は「基本的な自転車のルールを知らずに、利用している人が多い」と指摘。酒気帯び運転、ながらスマホにとどまらず、不適切なイヤホン着用、自転車の並走などが散見されるという。
県内で自転車の運転が原因で事故になったのは、1~9月末までに前年同期比3件減の22件。このうち、ながらスマホが原因で事故になったケースもあった。
1件でも事故を減らすため、同課の担当者は「街頭での指導を通して、地道に基本的なルールや新たな罰則の周知をしていきたい」と意気込んだ。












