茨城・神栖市長選 得票同数 くじで木内氏初当選 県選管「極めて異例」
茨城県神栖市長選は9日投開票され、ともに無所属で3期目を目指した現職の石田進氏(67)と新人で元市議の木内敏之氏(64)の2人の得票が1万6724票で同数だった。公選法の規定に基づき、選挙長によるくじ引きが行われ、木内氏の初当選が決まった。首長選の得票同数によるくじ引きは2010年の青森県大鰐町長選で新人当選の例がある。
県選管によると、県内の選挙で得票数が同数だったケースの取りまとめは行っていないものの、「近年の首長選ではない。極めて異例ではないか」とした。総務省選挙部管理課も「全国的に首長選で得票が同数になった事例は、網羅的に把握していない」などと説明した。
県内では2003年4月に行われた古河市議選で、最後の議席を争う2人の候補者の得票が同数となり、くじ引きで当選者が決まった例がある。
神栖市長選は一騎打ちとなった。当日有権者は7万6130人。投票総数は3万3667票で、うち無効票は219票。投票率は44.22%で、過去最低だった2013年の44.91%を0.69ポイント下回った。
同市知手にある木内氏の選挙事務所に9日午後10時35分ごろ、くじ引きによる当選決定の一報が入ると、支持者から拍手と歓声が上がった。木内氏は「今でも不思議な気持ち。しかし勝ちは勝ち。市民のために4年間頑張っていきたい」と喜びを語った。
選挙戦では市議や県議の応援を受け、街頭演説を重ねた。一貫して市の財政悪化を挙げ、「必要なところへの予算投入はしなければならないが、急速にやりすぎた。修正する仕事を私にやらせてほしい」と訴えた。このほか、救急医療体制の強化や英語教育の推進なども掲げ、支持を広げた。
石田氏は地域医療体制の継続強化や老朽化が進む給食調理場の移転整備、地場産業への支援拡充などを掲げ市政継続を訴えたが、3選とはならなかった。
【木内敏之(きうち・としゆき)氏の略歴】当選1回。有限会社サガミ商事社長。[元]市議当選4回、神栖町議当選3回。県立波崎高卒。知手
■神栖市長選開票結果(選管最終)
当 16,724 木内敏之 64 無新
16,724 石田進 67 無現
※得票同数のためくじ引きで決定
■落選石田氏が異議 「しっかり精査を」
落選した現職、石田進氏の陣営は10日、票の再確認を求めて市選挙管理委員会に異議を申し立てた。同陣営によると、立会人から有効票が無効票として数えられた可能性を疑う声が出ているという。
石田氏は取材に「このままでは支援者も納得できない。しっかりと精査してほしい」と述べた。
市選管は今後、委員会を開き、異議申し立てを受理するか検討する。











