得票が同数となり、くじ引きで当選者が決まった9日投開票の茨城県神栖市長選を巡り、市選挙管理委員会は11日、落選した現職の石田進氏(67)の陣営が票の再審査を求めた異議申し出を受理し、近く全ての票を再点検すると決めた。市選管は次回以降の会議で、方法や日時、場所などを検討する方針だ。

市選管の会議は公開で開かれ、約30人が傍聴した。公選法は異議申し出に対し、30日以内に市選管として決定するよう努めなければならない、としている。

同市長選はともに無所属で3期目を目指した石田氏と新人で元市議の木内敏之氏(64)の2人の得票が1万6724票で同数となったため、選挙長によるくじ引きが行われ、木内氏の初当選が決まった。落選した石田氏の陣営は、立会人が無効票の中に有効票と思われる票が複数あったのを見たとして、全ての票の再確認を求め、10日に市選管に異議を申し出ていた。

票の再点検決定を受け、石田氏は「改めて精査した方が多くの市民も納得すると思う。しっかりと再確認してほしい」、木内氏は「公正公平に取り組んでほしい。結果を待ちたい」とそれぞれコメントした。