いばらき出会いサポートセンター 成婚3000組 開設19年 AI相性診断に効果
茨城県などが結婚を支援する「いばらき出会いサポートセンター」の成婚数が3000組を超えた。手厚い相談支援や市町村が開く婚活パーティーなどで出会いの機会を創出してきたほか、人工知能(AI)によるマッチングが効果を上げた。今後は近隣県との連携を模索しており、県は「成果を周知してセンターの認知度を高め、会員を増やす好循環を生み出したい」と意欲を示す。
県少子化対策課によると、センターが開設された2006年6月以降の累積成婚数は今年11月1日現在で3091組。3000組に達したのは同5月で、約19年間かかった。
成婚実績を見ると、10年8月にまず500組を達成し、13年4月に1000組、18年10月に2000組を突破した。3年間で500組のペースで増えている。
センターは県と県労働者福祉協議会が共同で設立。県内市町村や賛助会員の企業などが協力する。広域的な運用で結婚希望者に出会いの機会を提供して支援、将来的な少子化対策につなげるのが狙い。
会員は検索システムや市町村主催の婚活パーティー、マリッジサポーターの紹介などで相手を探す。交際が始まると、センターの相談員が希望者に対し、距離の縮め方やプロポーズのタイミングなどを助言するなどして支援する。
近年、成果を上げているのがAIマッチングだ。112問の価値観診断テストからAIが相性の良さと希望条件に合う相手を選んで紹介する新システムで、21年度に導入した。県少子化対策課の担当者は「4組に1組がAIで成婚している」と強調する。
現在の会員数は男性2386人、女性1562人の計3948人。センター開設以降、長年にわたり男女比で女性が少ないのが課題となっている。一方で入会者は22~24年度の2年間で約1800人増えた。
県は、時間や場所を問わずスマートフォンなどで検索できるAIマッチング新システムの使い勝手の良さが要因とみる。22年度から始めた女性対象の「入会登録料無料キャンペーン」も会員拡大につながったとみており、本年度は8~10月だったキャンペーン期間を来年1月末まで延長した。
会員増が成婚数の増加につながることから、今後は同様の取り組みを行う他県との連携を模索する。同課は「順調に成婚数は増えているが、まだまだセンターの認知度は広まっていない。今後も会員を増やし、認知度を上げて成婚をサポートする」としている。
センターは成婚3000組達成を受け、今月29日午後1時半から同県水戸市内原2丁目のイオンモール水戸内原で記念イベントを開く。











