警察官はねて免許取り消しは違法 不十分な交通整理にも原因 茨城県に処分取り消し命令 水戸地裁判決
実況見分中の警察官を車ではねて重傷を負わせ、運転免許取り消しの行政処分を受けた男性が、事故原因は不十分な交通整理などにもあるとして、茨城県に処分取り消しを求めた訴訟の判決が14日、水戸地裁(三上乃理子裁判長)であり、三上裁判長は男性の請求を認め、県に処分取り消しを命じた。
訴状によると、男性は2021年2月4日午後9時ごろ、同県桜川市鍬田の交通事故現場の交差点で実況見分していた警察官を乗用車ではね、左足首の骨を折るなど全治6カ月のけがを負わせたとして、24年1月31日に免許取り消し処分を受けた。
判決理由で三上裁判長は、十分な防護措置や交通規制を行わずに交差点内で実況見分をしていたことは「事故の発生に有意に寄与した」と指摘。免許取り消しとなる基礎点数15点に届かないとし、処分は「違法」とした。
判決を受け、県警は「内容を精査の上、今後の対応を検討していく」とコメントした。











