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つくばの下邑家住宅 国登録文化財に 文化審答申 格式の農家建築 茨城

下邑家住宅の主屋=つくば市栗原(同市教育委員会提供)
下邑家住宅の主屋=つくば市栗原(同市教育委員会提供)


国の文化審議会は21日、国登録有形文化財として、下邑家住宅(茨城県つくば市栗原)の主屋や米蔵など7件を含む計163件の建造物を新たに登録するよう文部科学大臣に答申した。茨城県の国登録有形文化財(建造物)は307件となる見通し。

下邑家住宅は農家建築。今回答申されたのは主屋、米蔵、北蔵、南蔵、長屋門、外便所、塀の6棟1基の計7件。市教育委員会によると、下邑家は江戸後期の新田開発や質屋などの事業により財を築いた。

主屋は江戸後期の建築で、明治後期に増築された。特別な来客を迎えるための広い式台玄関をはじめ、座敷に設けられた付書院の障子や欄間に組子を用いるなど、格式を備える。

米蔵は1921(大正10)年ごろの建築で、庇(ひさし)を支えるために長さ約14メートルのマツの一丁材を使用。連合国軍総司令部(GHQ)が戦後、食糧倉庫として借り上げたことを示す英語の木札を残している。

北蔵は明治中期までに建てられ、しっくいの外壁には屋号を示すレリーフがある。南蔵は関東大震災後の24(大正13)年ごろに再建。長屋門と総延長44メートルの塀は明治前期、塀と一体となった外便所は07(明治40)年の建築とされ、西側の街道に沿って歴史的景観を形成している。

建物は非公開だが、年2回のイベント「邑マルシェ」開催時は見学可能。貸し出しも行っている。文化財登録を申請した下邑悠司さん(32)は「東日本大震災で建物の一部が被害を受け、保全への思いが強くなった。認知度が高まることを期待している」と話した。



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