お薦め本、書店で紹介 茨城町・明光中2年生 面白さ、カラフルPOPに
読書への関心を高めてもらおうと、茨城県茨城町立明光中(同町谷田部)の2年生がお薦め本を選び、同町長岡のブックエースTSUTAYAイオンタウン水戸南店で展示紹介している。読みどころをまとめた手作りPOPやイラストを棚に並べ、本の面白さをアピール。生徒たちは「多くの人に本を手に取ってほしい」と呼びかけている。
読書体験を通して得た楽しさや感動を言葉で伝えることで、同世代の読書離れの解消につなげるとともに、読解力や表現力を身に付けることが狙い。同校の生徒が同店の協力を得て初めて企画した。
生徒たちは夏休み期間などを利用して読書活動を行い、お気に入りの「イチオシの本」を決めた。さらに本を紹介するPOPを手作りし、2年生全員による投票で同店に展示する12人の作品を選び出した。
同店の入り口前に特設コーナーを設置し、小説やノンフィクション、絵本、コミック本まで幅広いジャンルの本を紹介。カラーペンや色画用紙でカラフルに描いたPOPを作成した。本の魅力を発信するために、内容を簡潔に伝えるキャッチコピーやアピールポイントを書き記し、イラストなども描き添え、デザイン性に富んだ秀逸な仕上がりとなっている。
企画展示に向けて生徒6人が実行委員となり、準備を進めた。展示に先立つ陳列作業中には、早速お薦め本が売れる〝サプライズ〟もあり、生徒らは笑顔で歓声を上げた。
技術を駆使してPOPを作成した浅野新太さん(14)は「作業は楽しかったけど、ひと言で分かりやすく表現する難しさを学んだ。本の面白さが伝わればうれしい」と充実の表情。読書好きという高峰琴羽さん(14)は「日本文学の純粋さや美しさを知ってほしい」と谷崎潤一郎の長編小説を紹介し、「一人でも多くの人に文豪が描く世界観を味わってもらい、本を好きになってほしい」と笑顔を見せた。
POP作りなどを指導した同店長の平沢亜里沙さんは「子どもたちが本と触れ合う素晴らしい取り組み。POPのクオリティーも高く、センスの良さを感じる。中高生や幅広い世代の人が本を読むきっかけになれば」と話した。
展示期間は来年1月15日まで。手作りPOPは学校図書館にも展示し、校内での読書活動に生かすという。












