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鹿島J1制覇 「そば」でクラブ支え 鹿嶋のスタジアム内売店 店主・渡辺さん感慨

満寿屋支店の店主を務める渡辺博樹さん=鹿嶋市神向寺
満寿屋支店の店主を務める渡辺博樹さん=鹿嶋市神向寺


「今日の歓声は今までと比較しても大きかった」。茨城県鹿嶋市神向寺の「満寿屋支店」は、鹿島アントラーズのホームスタジアムの売店に約32年出店し、食でクラブを盛り上げている。J1優勝を懸けた6日の横浜F・マリノス戦、同店主の渡辺博樹さん(56)は売店営業のために試合を直接観戦できなかったが、終了後に鹿島サポーターがハイタッチする様子を見て、9季ぶりのリーグ制覇を確信した。

出店場所は南サイドのゴール裏で、鹿島サポーターの「熱」を強く感じている。「お客さんの声援を聞いたり、帰り際の笑顔を見ることが、やりがいになっている」。物価高騰の現在もかけそばを税込み450円で提供し、「リーズナブルな商品を気軽に味わってほしい」と、営業努力を続ける。「一食一食に対して、みんなの勝負メシになるように心を込めている」

1993年のJリーグ開幕当初、父・美雄さんは旧鹿島町(現鹿嶋市)飲食店組合長を務めていた。美雄さんは同町商工会を通じてスタジアム内への売店出店希望者を募りながら「満寿屋そば店」としての出店を決めた。

ジーコさんがハットトリックを決めた同年開幕戦などをきっかけに「街が盛り上がってきた」と博樹さん。父の店を手伝いながら、クラブを見守ってきた。今回の優勝を「鹿島と一緒に歩んできた。感慨もひとしお」と喜び、「来年も新しい鹿島アントラーズを見せてほしい。どこまでもついていく」と語る。

博樹さんは「アントラーズは心の支え。鹿嶋市と自分にとっては神様のような存在」と語る。ゴール裏の売店から「今後も鹿嶋市を明るく盛り上げてほしい」と期待し、さらなる地域活性化を願う。



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