鹿島J1制覇 ぶれぬ采配、頂点に 就任1年目の鬼木監督 「本当にほっとしている」
J1鹿島は6日、横浜Mとの今季最終戦に2-0で勝利し、9季ぶり9度目の優勝を果たした。
悲願達成の瞬間、仲間から手荒い祝福を受けた鹿島の鬼木達監督(51)。「鹿島最高!」と声を大にし、キャリアの原点となったクラブでのタイトル奪還を、満面の笑みで喜んだ。
Jリーグ元年の1993年、鹿島でプロサッカー選手としてのキャリアを歩み始めた。現クラブアドバイザーのジーコ氏から勝者のメンタリティーを学び、「鹿島でプロ生活を送り始めていなかったら、今の自分はないと思っている」と言うほど、鹿島での経験によって「常勝」の哲学が根付いていった。
指揮官としては2017年、川崎の監督に就任。華麗なパスサッカーを軸とした攻撃的なスタイルを醸成、8年間で獲得した国内タイトルは実に七つ。リーグ屈指の名将に成長し、今季から鹿島の指揮官に就任した。
勝利のための采配に徹した。地上でのパスサッカーの精度向上を目指しつつも、鹿島が得意とする長いボールを交えた堅守速攻も取り入れ、柔軟な采配と選手起用でチームを輝かせた。自身の記録を塗り替える歴代最多5度目の頂点。複数クラブでリーグ制覇を成し遂げた初の監督となった。
十分すぎる実績があるからこそ、のしかかる重圧は覚悟の上だった。「まずは本当にほっとしている」。計り知れないプレッシャーから解放された51歳には、充実の表情が浮かんでいた。












