茨城県警石岡署 29年度移転 広さ2.4倍、災害対応強化
老朽化が進んでいる茨城県警石岡警察署(石岡市東石岡、岡崎泰昌署長)の移転建て替え計画が明らかになった。新庁舎は現庁舎から北東に約2キロ離れた同市八軒台地内に建設され、2029年度の供用開始を目指す。
県議会定例会の一般質問で、滝沢幹滋県警本部長が木村喜一氏(いばらき自民)の質問に答えた。
現在の石岡署は1971年に建設され54年を経過している。東日本大震災の影響による駐車場の地盤沈下や建物の傾きに加え、敷地の狭さ、電気設備の老朽化によるデジタル化の遅れなどが課題となっていた。
計画によると、建設予定地は約1万5000平方メートルで現敷地の約2.4倍の広さを確保する。新庁舎は延べ床面積約5100平方メートルと現庁舎の約2.3倍になり、車庫・倉庫棟約1300平方メートルも整備される。来庁者の駐車場の拡充やバリアフリー化、プライバシーに配慮した相談室を設置するなど利便性向上を図り、災害対応能力も強化する。
今後は2026年度に実施設計を行い、27年度の着工、29年度中の完成・供用開始を予定している。基本設計については今年6月、横須賀・河野建築関連業務共同企業体が落札しており、準備が進められている。
県警古河署の建設工事は入札不調のため工期が遅れた。建設資材の高騰や人手不足による入札不調への懸念もあることから、県議会の答弁で滝沢本部長は「実勢価格を反映した予定価格の設定や技術者を確保しやすい発注時期の検討を行い、スケジュールの遅れがないよう努める」と述べた。
建設予定地には戦時中などの埋蔵文化財があることが確認されている。県警は県と市教育委員会と連携し、着工予定の27年度までに調査を完了させる方針。











