こも樽作り最盛期 茨城・水戸
正月を前に、茨城県内の酒造会社では、神社境内などに飾られる「飾り樽(だる)」や、新年行事の鏡開きで使われる「酒樽」の出荷作業が本格化している。
日本酒「副将軍」で知られる明利酒類(同県水戸市元吉田町)では、従業員らが連日、酒の銘柄が入ったこもを樽に巻き、形を整えながら縄できつく縛り上げる作業に取り組んでいる。
飾り樽は年内いっぱい、酒樽は正月明けまで準備作業が続く。「最初は難しかったが、作っていくと楽しい」と、こも樽を作る田村優翔さん(20)。指導役の羽深颯太さん(22)は「良い年を迎えてほしいと願いながら作っている。昔から続くこも樽、酒樽作りを後輩に伝えていきたい」と意欲を示した。
今シーズンの年末年始に、同社が酒樽に使用する酒の量は約1000リットルに上る見込みという。同社製造課の川崎大夢係長は「近年は和装の結婚式で酒樽を使ってくれる人が増えてきた。酒樽をお祝いなどで使ってほしい」と消費拡大を期待した。










