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製造160年ピアノ音色魅了 茨城県立歴史館でコンサート

いにしえのピアノで温かく重厚な音色を奏でる菊池亮太さん=水戸市緑町
いにしえのピアノで温かく重厚な音色を奏でる菊池亮太さん=水戸市緑町


明治初期に日本に来た「いにしえのピアノ」の製造160年を記念したピアノコンサートが13日、茨城県水戸市緑町の県立歴史館の敷地内にある旧水海道小学校本館で開かれた。約30人が参加し、歴史を感じさせる温かく重厚な音色に聞き入った。

米国スタインウェイ&サンズ社が米国で1865年に製造したグランドピアノ。71(明治4)年に来日し、1932(昭和7)年に水海道小(現・同県常総市)が購入した。74年の修理の際、製造番号から日本国内にある同社製ピアノで最も古いことが分かり、翌75年に同館へ寄贈された。

奏者はピアニストの菊池亮太さんが務めた。ドビュッシー「月の光」「沈める寺」や滝廉太郎「荒城の月」など計7曲を演奏。聴衆は曲ごとに拍手を送り、中には涙する人も見られた。

コンサートは2部構成。後半は同館講堂で約150人の観客が加わり、自動演奏機能を持つ最新鋭の同社製ピアノを使って菊池さんが計10曲を披露。演奏に先立ち、同館職員と水海道小の木村弘幸校長が対談形式でいにしえのピアノの特徴や歴史を紹介した。

菊池さんは昨年11月の同館いちょうまつりでも同ピアノを演奏した経験がある。「音の透明感や温かみは変わらないが、タッチの感覚が違った。160年たって今なお音が変化するのを感じて、新鮮な気持ちで演奏できた」と話した。



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