茨城・福島・栃木 3県「FIT構想」終了 本年度末 新たな連携会議へ
茨城、福島、栃木3県が連携し地域の活性化を図る「FIT構想推進協議会」が、本年度末で活動を終了する見通しとなったことが15日、関係者への取材で分かった。30年以上にわたり、県境を越え観光や防災、二地域居住などで連携を進めてきた広域交流圏の取り組みを終える。今後は新たな連携会議を立ち上げ、情報共有などの柔軟な取り組みを継続する。
関係者によると、同協議会は3県のほか、茨城県の県北6市町を含む各県境の36市町村で構成。近く書面による総会を開き、活動の終了を正式に決める見通しという。
FIT構想は1987年に3県知事会談で合意し、93年に前身となる「21世紀FIT構想」を策定した。2009年には、中山間部の過疎地域振興など共通課題の顕在化に伴い、現在のFIT構想へと改定。交通や情報、産業、文化、観光などさまざな分野で交流を図ってきた。
具体的には、茨城県が「交流・二地域居住」、福島県が「地域づくり・連携」、栃木県が「広域観光交流」のプロジェクトをそれぞれ担い、構成市町村とともに事業を展開。茨城県では首都圏向けに定住や二地域居住を促すセミナーや移住体験ツアーなどを行い、構成地域の魅力を発信してきた。
18年度には、当初10年間だった計画を25年度まで延長。東日本大震災や福島第1原発事故による影響に対する事業を加えたほか、各県の観光地を巡る旅行企画に助成したり、構成市町村の道の駅が連携した事業を展開したりするなど、取り組みを加速させていた。
一方、21年度以降は、新型コロナウイルスの感染拡大により活動を休止。連携の在り方について検討を進めていた。FIT構想の成果に挙がるのは、八溝山周辺地域や福島県白河市を中心とした定住自立圏の形成。周遊観光や情報発信などの分野でも「一定の効果が見られた」(自治体関係者)ことから、計画期間が終了する本年度末で活動を終える方針が固まった。
今後は、これまでの枠組みを生かした「福島・茨城・栃木県際地域連携会議」(仮称)を立ち上げ、ウェブ会議などを通して年1回程度の意見交換を行っていく見通し。
構成する県内自治体の関係者は「各回ごとにテーマを設け、柔軟な対応を議論していく予定で、これまでと比べて緩やかな枠組みとなる」と話した。











