一筆一筆願い込め 「那珂湊だるま」作り最盛期 茨城・ひたちなか
茨城県ひたちなか市十三奉行の飯田隆司さん(75)方で、江戸時代末期から続く縁起物の「那珂湊だるま」作りが最盛期を迎えている。一筆一筆に願いを込め仕上げられただるまが、作業所や庭先に並んでいる。
那珂湊だるまは市指定無形文化財。額と腹が出て鼻が高く、彫りの深い顔立ちが特徴。せり出した額は、漁師が手を額にかざして沖を眺める姿を表しているとも言われる。
制作技術は初代喜七さんから代々受け継がれ、飯田さんは5代目。妻の恵美子さん(71)と共に、高さ7センチから45センチまでの16種類、計約1000個を作る。飯田さんは「皆さんに福が訪れるよう、真心を込めている」と話した。
だるまは同市の平磯や那珂湊地区で開かれる暮れ市などに並ぶ。











