《J1に歴史刻め》(下) 水戸DF 飯田貴敬 勝負師「試される1年」
水戸はクラブ創設32年目で初めて国内最高峰の舞台に立つ。その挑戦の中心で静かに闘志を燃やす男が飯田貴敬がいる。「いろんなことが試される1年。J1でもまた素晴らしい景色が待っているはず」と真っすぐに語る。
昨年1月。「昇格させるために水戸へ来た」。J1クラブを渡り歩いた右サイドバックが30歳の節目に地元クラブの門をたたいた。そして、大きな約束を守った。長年J2で苦しむ水戸への完全移籍を疑問視する周囲の声もはねのけ、見事にクラブの歴史を動かした。
ピッチ上では数字以上の存在感を放つ。「自分自身が評価されることなど全く考えていない」と勝利を優先。ゴールネットが揺れるまでを逆算して攻撃を導入を担い、味方の引き立て役に徹した。状況に応じて敵陣深くに切り込み、正確なクロスを供給する背中は勝負師という言葉が似合う。
今季も「チームのために」と走り抜く覚悟だ。「歴史は塗り替えていくもの。J2優勝は過去として、サポーターにもっといい景色を見せたい」。今季もクラブ史に新たな一ページを加えるためのキーマンとなる。
鹿島との〝茨城ダービー〟にも意欲を示す。「絶対に負けてはいけない。だからこそ、自分たちがもっと力を付けなければいけない。県の魅力を高める要素をサッカーの現場から届けたい」。激しい戦いに備えている。
■いいだたかひろ
1994年8月31日生まれ。茨城県桜川市出身。身長180センチ、体重73キロ。下館西中-滋賀・野洲高-専大-清水-京都-大宮-京都-甲府-京都。予測力に優れる右サイドバック。昨季J2リーグ戦37試合に出場し、1得点5アシストを記録した。











