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茨城県、ペット同伴旅行に力 浜辺散歩や宿泊施設 観光生かし誘客拡大へ

大洗サンビーチの砂浜で、愛犬との散歩を楽しむモニターツアー参加者=11月6日、大洗町港中央
大洗サンビーチの砂浜で、愛犬との散歩を楽しむモニターツアー参加者=11月6日、大洗町港中央


茨城県は、新たな観光誘客のツールとするため、犬や猫などペットと一緒に旅行が楽しめる「ペットツーリズム」に力を入れる。近年、ペット同伴可能な観光、宿泊施設や飲食店が増加。ペットツーリズムの人気が高まっていることから、県内の多彩な観光コンテンツを組み合わせて茨城県ならではのツアーを企画するなど、さらなる観光需要の拡大を目指す。

「気持ちいい」「うちの子(ペット)も楽しそう」

11月6日、大洗町の大洗サンビーチ。県主催のモニターツアーに参加したペット関係のメディアやインフルエンサーら6組8人が、潮風を受けながら犬9匹と一緒に砂浜をのんびり散歩。同伴可能な飲食店や宿泊施設も利用した。

翌7日には、同海岸で浜辺が海水で鏡のように反射する「リフレクションビーチ」の撮影をしたり、ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で季節の花を撮ったりして楽しんだ。

参加した都内在住のドッグトレーナー、西岡裕記さん(46)は「ペットと一緒に楽しめる場所が想像以上に多くて驚いた」と感想を語った。

県観光誘客課によると、ペットツーリズムに力を入れる自治体は近年、増えているという。ペット同伴の旅行はマイカーが多く、県は、都心との近さを売りに誘客を狙う。

ただ、モニターツアーに参加した、ペット旅行専門のメディア「休日いぬ部」担当の相原美保さんは「多くの自治体が取り組んでおり、茨城でしか楽しめないといった差別化が必要だ」と指摘する。

県は、県内の海水浴場や国営ひたち海浜公園、いばらきフラワーパーク(石岡市)のバラなど花の景色が魅力の「花絶景」をアピールし、ペットとともに特産の食やアクティビティーを楽しめる企画を模索する。また、茨城県観光の特徴として日帰りが多いため、県内の観光地や宿泊施設などと連携しながら、宿泊してもらえるペットツーリズムツアーの企画を目指す。

昨年の県の観光客動態調査で、日帰りは3099万人だが、宿泊は678万人と全体の2割に満たない。1人当たりの観光消費額は日帰りが7092円で、宿泊は日帰りの5倍近い3万3195円だった。

同課の担当者は「県内の観光コンテンツを生かしながら、茨城県でしか楽しめないペットツーリズムができれば」としている。



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