園児に森の大切さ伝える 茨城県森林・林業協がイベント クイズ形式で楽しく
茨城県内の保育園児らに森林を守り育てる大切さを知ってもらおうと、県森林・林業協会(同県水戸市)は、保育園でのイベント「森の教室」の取り組みに力を入れている。これまでに、水戸とつくば両市の計3保育園で開催した。園児らの手により各保育園で育てたどんぐりの苗を、育成状況を見極めながら同県常陸太田市の市有地「どんぐりの森」に順次、植樹していく予定だ。
国土緑化推進機構が2012年から同イベントを開始し、これまでに46都道府県で計531回実施してきた(23日現在)。県内では同協会と同機構が共催し、24年に水戸市の「わかな保育園」で初めて開催。本年度は同市の「千波保育園」と、同県つくば市の「東平塚保育園」で実施した。
今月23日に千波保育園で開かれた「森の教室」には、0~5歳児計178人が参加した。園児らは、森づくりの名人「どんぐりくん」やAI(人工知能)ロボット「ふぁみたん」のキャラクターらと共に、クイズ形式で、水を作ったり、空気をきれいにしたりする森の働きや、シカやクマなど森に住む動物について楽しく学んだ。
その後、園庭で3~5歳児が、どんぐりの実をプランターに植えた。イベントを終え、参加した根本詠多ちゃんは「森が空気をきれいにすることが分かって楽しかった」と笑顔を見せた。川又維月ちゃんは「植えた実が大きくなるか心配。(来春には小学生になるが)成長するのを見たい」と目を輝かせた。
同協会の内部組織「いばらき森林づくりサポートセンター」(水戸市)は6月、同県常陸太田市と森林整備に伴うパートナーズ協定を結んだ。協定に基づき、市は市有地を提供し、同センターは「どんぐりの森」の整備や有効活用を図る。
同協会によると、来年4月、わかな保育園の園児たちが育て大きくなった苗を、どんぐりの森に植樹する予定だ。同協会の吉成浩緑化部長(69)は「園児たちに森に関心を持ってほしい。これからも(教室の開催を)広めていきたい」と語った。











