日立工高定時制の学習支援 教員志望の大学生貢献 雑談に応じ悩み相談も 茨城
茨城県立日立工業高(同県日立市城南町)定時制に通う生徒の学習を支援する同校の「学習支援サポーター制度」が本年度で10年目を迎えた。年齢も近く、話しやすい教員志望の大学生が登録し、週1回同校に出向く。就職活動に役立つ一般教養を教えるほか、雑談や悩み相談にも応じ、学び直しの支援とぬくもりのある環境を提供している。
学習支援サポーターは中学時代まで不登校だった背景などを持つ生徒の学び直しと居場所づくりを目的に、2016年度から始まった。高校生にとっては親近感のある大学生がサポーターを務めている。同校によると、同様の制度は県内でも珍しく、定時制を併設する同校ならではの取り組みという。
夕方ごろ登校した生徒は任意で給食室に向かい、おにぎりなどの軽食を取る。その際に、教員が用意した一般常識や資格試験のプリントを解いている。現在は2人のサポーターがそれぞれ別の日に来校し、週2回指導をしている。
「間違えたら、直せばいいよ」「先生を信じて、これでいきます」「もう一回考えよう」
昨年、給食室に和気あいあいとした声が響いた。生徒はサポーターと一緒に問題に挑戦。基礎教養を身に付け、社会に出るための準備を進める。加えて、一緒に手芸品を制作したり、漫画やゲームの話題など雑談したりして、コミュニケーションも深めている。
1年生の佐藤碧空(そら)さん(16)は「(サポーターとは)気軽に話せて楽しい。いろいろなことを教えてもらえる」と歓迎し「先生と友達の間くらいの存在」と笑顔を見せる。
一方、大学生にとっても成長につながる機会になっている。分からない生徒にどのように教えるのか、どのように接するのか現場でしか学べない体験を得ている。
教員採用試験に合格したという茨城キリスト教大4年の平山樹希(たつき)さん(22)は「明るい表情や振る舞いを意識している。じかで接することでしか得られない学びがある」、教員志望という茨城大3年の江橋日向子さん(21)は「接していてすごく楽しい。寄り添うことが大切だと分かった」と目を輝かせた。
同校の稲見三千代校長は「社会に出るに当たって、いろいろな世代とコミュニケーションを取ることが大事」と指摘し「学習意欲の向上と成長につながれば」と話した。











