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「認定絵本士」育成に力 常磐短大が養成講座 「読書への入り口開いて」 茨城

常磐短大の認定絵本士講座を受講する学生らが制作した絵本を紹介するポップ=水戸市宮町
常磐短大の認定絵本士講座を受講する学生らが制作した絵本を紹介するポップ=水戸市宮町


全国的に紙の書籍売り上げが縮小する中、常磐短期大(茨城県水戸市見和1丁目)は絵本の特性を学び、子育てや教育の現場で活用する「認定絵本士」の育成に力を入れている。講師は同短大の教員だけでなく、県内の書店や絵本作家、図書館司書といった地域の絵本文化を支えてきた人たちが務める。幼児教育での活用にとどまらず、出版文化を守る一助としたい関係者の熱い期待が込められている。

出版科学研究所(東京)によると、日本の書籍売り上げは1996年をピークとし、全体の減少傾向に歯止めはかかっていない。しかし、雑誌や文庫本、漫画など他のジャンルに比べ、児童書は比較的安定した動きを見せる。少子化が進み読者層が減る状況でも、販売規模900億円前後で推移。児童書の中でも、絵本の人気は特に高まっており、2024年の推定販売金額は前年比4.8%増の368億円と拡大を続けている。

こうした状況の中、同短大幼児教育保育学科は23年から、認定絵本士の養成講座を開設。絵本を生かした保育人材の育成を目指す。

認定絵本士は、国立青少年教育振興機構が認定する資格。子どもの発達段階・年齢に応じた絵本の選び方に加え、読み聞かせや本を紹介する技術など、絵本を活用するための幅広い知識を学ぶ。

同短大の大内晶子准教授は「この子は何が好きなんだろう、どんなことに興味を持つだろうと、試行錯誤するのが子育て」と指摘。「絵本は子どもに寄り添って考えるきっかけになる」とし、認定絵本士の役割や意義を強調する。

▽学生50人が取得

同学科では現在まで、学生約50人が認定絵本士を取得。同講座で学ぶ同短大1年、高橋七海さんは「絵本には、子どもの語彙(ごい)を増やすだけでなく、たくさんの効果があるんだと知った。相手のニーズに合った絵本を紹介できるようになりたい」と意気込む。

講師を務める県内の絵本関係者らは、読書文化の発展へ向けて活躍を期待する。

石岡市の画家で絵本作家、小林由季さんは「制作の過程や込められた思いを知ることで、絵本との向き合い方が変わってくるはず。その気付きを子どもたちにも伝えていってほしい」、ブックエースBOOK商品部運営担当部長兼川又書店エクセル店店長(水戸市宮町)の清宮慎太郎さんは「絵本にはいろいろな夢や希望が詰まっている。絵本を通じて子どもたちと触れ合い、読書への入り口を開いてほしい」と話す。

▽お勧め1冊紹介

受講生は現在、同店で1人1冊、お勧めの絵本を紹介している。展示する絵本は雪がテーマ。キャッチフレーズや見どころを書いた手書きのポップが添えられている。

興味を持ってもらうため、文字を大きくしたり、イラストを添えたりとそれぞれに工夫を凝らした。指導した同書店外商部の藤原剛副部長は「お客さま目線に立ち、紹介の意図が届くよう作られている。絵本に興味を持ってもらうよい機会になる」と期待した。

展示は6日まで。



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