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写真から見る藤田嗣治 茨城県近代美術館で企画展 画業との関わり紹介

スケッチ代わりにカメラを持ち歩いた藤田嗣治の旅先、日常などを収めた写真が並ぶ=水戸市千波町
スケッチ代わりにカメラを持ち歩いた藤田嗣治の旅先、日常などを収めた写真が並ぶ=水戸市千波町


「乳白色の下地」に描いた裸婦像で世界的に知られ、日仏で活動した洋画家、藤田嗣治(レオナール・フジタ、1886~1968年)の芸術について、写真を手がかりに捉え直す企画展「藤田嗣治 絵画と写真」が10日、茨城県水戸市千波町の県近代美術館で開幕した。カメラを日常的に持ち歩いて絵画制作に活用したほか、写真家の被写体にもなった藤田の画業と写真との関わりを、油彩画や水彩画、写真など約350点(展示替え含む)を通して紹介している。

藤田は、エコール・ド・パリ(パリ派)を代表する作家の一人。東京美術学校(東京芸術大)を卒業後、13年にフランスに渡り、透き通るような乳白色の肌と面相筆で描いた繊細な線による独自の画風を確立した。33年に帰国後、陸軍からの要請を受けて多くの戦争記録画「戦争画」を制作。戦後、フランス国籍を取得した。

展示は3章で構成。第1章「絵画と写真につくられた画家」では、自画像や同時代の写真家たちに撮影された写真を通し、自身のイメージをつくり上げていったブランディング戦略をひもとく。写真家、ドラ・カルムス(マダム・ドラ、1881~1962年)撮影の1枚は、トレードマークのおかっぱ頭と丸眼鏡、口ひげ姿での藤田が猫を肩に乗せ、ミステリアスな雰囲気で写っている。

続く第2、3章では、中南米や東南アジア、中国、日本など世界各地を旅した藤田が撮影した写真と、それらを資料に描いた絵画などを展示している。

同展は巡回展だが、水戸会場だけの見どころとして、制作時期の異なる裸婦群像の大作2点が並ぶ。パリを一世風靡(ふうび)していた頃の「舞踏会の前」(25年)は、藤田の代名詞でもある白く柔らかな絵肌とそれを際立たせる細密な輪郭線を堪能できる。一方、戦後の「優美神」(46~48年)は伝統的な油彩画の技法で描かれている。

同館の沢渡麻里首席学芸員は「写真は藤田の見た景色そのもので、まなざしを追体験できる。新しい藤田を発見する貴重な機会。ファンも藤田を知らない方も来てほしい」と語った。

前期は3月15日まで。後期は同17日から4月12日まで。一部展示替えあり。月曜休館(2月23日は開館、翌24日休館)。問い合わせは同館(電)029(243)5111。



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