二川さん、手まり制作60年 最後の作品展 「集大成」教え子と 10日から茨城・水戸
茨城県水戸市成沢町の二川良子さん(81)が、60年以上にわたり、美しい柄の手まりを制作している。これまで毎年数回、市内外で自身と教え子の「常陸てまり」を展示、発表する作品展を開いてきたが、高齢を理由に、同市見川の偕楽園公園センターで10日に始まる「第66回常陸てまり作品展」を最後と決めた。二川さんは「自分の集大成」と語り、開幕に向けた準備に力が入る。
手まり作家の二川さんは、岩手県生まれ。東京都内で過ごした後、結婚を機に20歳で水戸へ。時を同じくして、古里で和裁や洋裁を教える大正生まれの母から「芸は身を助ける」と諭され、一から手まり作りの手ほどきを受けた。以来、60年以上続けている。
手まりの魅力について、「いろいろなデザインがあり、時間をかけて出来上がった時の自己満足、達成感がある」とにっこり。さらに「手まりは丸い。『角のない子に育つように』との願いを込め、出産のお祝いの記念で作ったりもする」と話す。
手まり教室は1998年にスタート。自身の子どもが通っていた小学校の退職教員から「教わりたい」との要望を受け、公民館で活動を始めた。翌99年、初めて作品展を開催。2008年から「常陸てまり」と称するようになった。
手まりは球体の土台の上に、一針一針、糸でかがって作る。デザインは古典柄の菊の花や麻の葉、季節の花のウメやサクラのほか、幾何学模様など多彩。糸も色とりどりで鮮やかだ。常陸てまりは、球体の一部に、花芯の種まで表現するのが特徴。「種がこぼれ、また花が咲く。長く続く」との意味を持たせる。
現在、常陸てまり教室は、同市新荘の市新荘市民センターで月2回開かれている。二川さんは常陸てまりを後世に伝えようと活動してきたが、高齢に伴う体力の衰えもあり、昨年3月、教室での指導に区切りを付けた。教え子との作品展も今回が最後と決断した。
当日は、自身と40~80代の生徒の作品500個以上を展示予定。教室の運営を続ける作田沙織会長は「何十年も引っ張ってもらい感謝している。ぜひ、多くの方に見て来てほしい」と話す。二川さんは「仲間は大切な存在で宝物。頑張ってこれたのは皆さんの支えがあってこそ。悔いはない。自分の集大成としたい」と意気込みを語った。
会期は15日まで。時間は午前10時~午後4時(最終日は同3時)。











