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【詳報】水戸京成百貨店雇調金詐取 元社長に実刑判決 水戸地裁 茨城



水戸京成百貨店を巡るコロナ禍での国の雇用調整助成金の詐取事件で、詐欺罪に問われた元社長の斎藤貢被告(68)=千葉県柏市=の判決公判が10日、水戸地裁であり、家入美香裁判長は「不正受給を翻意するよう働きかけられていたにもかかわらず、最終的な決定権者として犯行を主導的に行った責任は重い」として懲役4年(求刑懲役6年6カ月)の実刑を言い渡した。弁護側は控訴する方針を示した。

一連の事件では元総務部長(60)も2024年10月に同罪で懲役3年の実刑判決を受けた。元部長が「社長からの指示があった」と証言したのに対し、被告は「指示は絶対にしていない」と無罪を主張。裁判では被告に故意が認められるかが争点となった。

弁護側は元部長以外に被告からの直接の指示を聞いた部下はおらず、その供述は信用できないと訴えていたが、判決は、元部長が証言した被告からの指示内容や不正受給の経緯は「相当程度具体的で、客観的事実にも整合している」と判断。被告が「収支が安定するまで不正を続ける」と言ったとする供述も、赤字見通しの中では「合理的な内容」と認めた。

被告は当時、勤務実態通りに算出した雇調金受給額と、勤怠データを改ざんした場合の受給額が記載された想定資料を受け取り、元部長に「君らの資料なら賃金を遅らせるしかない」「勤怠の考えに誤りがあったなら修正すべき」などとLINE(ライン)を送っていた。

弁護側は、ラインの内容は元部長からの提案に対する叱責(しっせき)や疑問であり、指示ではなかったと主張していたが、判決は、メッセージ中に直接的に改ざんを指示する文言はないものの、被告が送ったメッセージは勤務実態通りに申請することを否定し、改ざんを求める趣旨と見るのが「自然だ」とした。

不正受給に気付かなかったとする被告の訴えには「経営を総括する立場で一切把握していなかったというのは信用できない」と指摘し、動機についても「赤字を回避し、親会社からの評価が下がるのを避けるべく犯行に及んだと推認される」と言及した。

判決によると、斎藤被告は元総務部長らと共謀し、20年8月から21年5月までの間、従業員の休業日数を水増しした虚偽の申請書を茨城労働局に繰り返し提出し、雇調金計約6億7000万円をだまし取った。

■元社長「受け入れられない」

茨城県内唯一の百貨店による不祥事発覚から約3年。「地域社会に与える影響を顧みることなく犯行に及んだ意志決定は厳しい非難を免れない」-。無罪主張を退けた判決に元経営トップの斎藤貢被告は納得せず、閉廷後は周囲に「当然受け入れられない」などと話したという。

この日、被告は紺色のスーツに身を包み、白色シャツと青いネクタイ姿で出廷。判決理由の読み上げ中はやや目線を下げ、時折首をかしげる場面が見られた。判決言い渡し後はすぐに弁護人側の席に戻って腕を組み、眉間にしわを寄せて終始険しい表情を見せた。

閉廷後に会見した代理人は、被告が判決に不服として控訴する意向を示し、「納得のできる判決ではない。全く信じられない」などと、司法への不信感や憤りを明らかにしていたと話した。

同県大子町出身の被告。2025年7月に始まった公判では「地域に愛される企業を目指していた」と振り返った。また、24年1月の逮捕から保釈されるまでの1年以上にわたる勾留生活に触れ「人生で味わったことのない屈辱と絶望の日々を送ってきた」などと涙ながらに語る姿も見せた。



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