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職人技、日常使いの美 茨城県陶芸美術館 吉田璋也の業績紹介 14日から 食器や家具300点

吉田璋也がデザインし、自らの医院で実際に使用した患者用診察椅子(左)と医者用椅子=笠間市笠間
吉田璋也がデザインし、自らの医院で実際に使用した患者用診察椅子(左)と医者用椅子=笠間市笠間


伝統的な職人による手仕事を、現代の暮らしに合った形に生かす「新作民芸運動」。運動をリードした、鳥取県鳥取市の医師、吉田璋也(1898~1972年)の業績を紹介する企画展が14日、茨城県笠間市笠間の県陶芸美術館で開幕する。吉田のデザインした食器や家具、衣服など約300点を展示。実用的な生活道具に美を見いだす「民芸運動」に共鳴し、新しい民芸品の生産から、流通、販売に至るまで一連の体制を確立した吉田の半生を振り返る。

民芸運動は思想家の柳宗悦(1889~1961年)らが1926年に提唱。当時あまり注目されなかった職人の手がけた日常使いの工芸品を「民芸(民衆的工芸)」と呼び、用途に即した美しさに目を向けた。学生時代から柳と交流のあった吉田は31年、地元の鳥取で医院を開業。以降、陶芸や木工、金工、染織、和紙など幅広い分野の職人とネットワークを築き、新作民芸運動に力を注いだ。

展示品は、吉田が立ち上げた鳥取民芸美術館(鳥取市)の所蔵品が中心。吉田デザインのランプシェードや食器、ネクタイ、バッグといった日用品に加え、国内各地や朝鮮半島などから収集した陶磁器、着物などが並ぶ。

耳鼻咽喉科医の吉田が実際に使っていたという木製の患者用診察椅子は、座高に合わせて座面の高さを調整できる。背もたれは頭部を安定させるため高く作られ、額帯鏡を照らすライトが付いている。機能を求めた結果、無駄のない洗練されたデザインとなった。

吉田は民芸の造形だけでなく、消費者の手元に届くまでの流通全体を構築した。自身の図案を基に作らせた品を販売する拠点として「たくみ工芸店」を設けたり、調度品を使うことで鑑賞する「たくみ割烹店」を開いたりした。会場には民芸のほか、関連する写真や書簡も展示され、運動の軌跡をたどることができる。

県陶芸美術館の芦刈歩副主任学芸員は「魅力的なデザインの物が多い。『うちに持ち帰ったらこう使えるな』などと想像してもらい、(来場者の)暮らしにつながる展示になれば」と語った。

会期は6月21日まで。本展は茨城を皮切りに5都県を巡回する。



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