茨城県内障害者虐待 24年度最多148人 相談・通報も 施設内被害4倍増
茨城県内で2024年度に虐待の被害を受けた障害者の数は前年度比2.2倍の148人で、過去最多となったことが県のまとめで分かった。施設内での被害が4倍超と急増したことが影響した。障害者虐待の認定件数や相談・通報件数も最多だった。県は発見時の通報の定着や人権意識の向上が増加につながったとし、今後も「啓発などの取り組みを進める」としている。
県障害福祉課によると、近年30~60人台で推移していた被害者数は前年度比81人増の148人と急激に増え、このうち施設内の虐待は97人増の128人に上った。一方で家族や親族、同居人らによる家庭内の虐待は16人減の20人だった。いずれも死亡事例はない。
相談・通報件数は40件増の209件となった。このうち施設内は33件増の117件、家庭内は7件増の92件だった。
認定件数は5件増の59件で、このうち施設内は21件増の39件と大幅に増えた。種別(複数回答あり)では、暴力や身体拘束などの「身体的虐待」が施設内16件、家庭内11件でともに最多。暴言や差別的扱いなどの「心理的虐待」は施設内14件、家庭内5件で、いずれも2番目だった。
このほか、性的虐待が施設内で9件、家庭内で2件。障害年金を渡さない、預貯金を勝手に使うなどの「経済的虐待」は施設内で8件、家庭内で3件。ネグレクト(放棄、放置)は施設内で4件、家庭内で3件あった。
被害者の障害別(複数回答あり)では、知的障害が45人で最多。精神障害17人、身体障害15人、発達障害6人と続いた。
被害者数や相談・通報件数などが増えた理由について、同課は「発見時の通報の定着と、障害者の人権侵害に関する社会的意識の向上が増加につながった」と分析する。
県は今後も、虐待を発見した場合の通報などをホームページや交流サイト(SNS)を通して啓発するほか、市町村や施設職員らに対する研修を強化。「今後も取り組みを進め、虐待の防止と早期発見に努める」(同課)としている。











