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核融合 年内加熱実験へ 量研機構 プラズマ100秒維持目標 茨城

増強した機器との統合運転が始まった核融合実験装置「JT-60SA」=那珂市向山
増強した機器との統合運転が始まった核融合実験装置「JT-60SA」=那珂市向山


量子科学技術研究開発機構(量研機構)は25日、那珂フュージョン科学技術研究所(茨城県那珂市)にある核融合実験装置で、新たに増強した機器と実験装置を統合するための試験運転を始めた「JT-60SA」を公開した。増強した機器の動作確認などを続けながら、年内に核融合反応に必要なプラズマ加熱実験のスタートを目指す。

JT-60SAは、日米欧などがフランスで建設を進める核融合実験炉ITER(イーター)の補完装置で、日欧が共同で建設した。膨大なエネルギーを獲得できるとされる核融合技術を確立するため、ドーナツ状の真空容器内に発生させた高温・高密度のプラズマを強力な磁場で封じ込め、維持する技術の実証を目指している。

2023年10月にプラズマ生成に初めて成功し、約10秒維持した。生成した体積は世界最大の約160立方メートルを達成した。

量研機構は、核融合反応に必要な1億度のプラズマ制御と連続100秒の維持を目指したプラズマ加熱実験を行うため、24年1月からさまざまな機器の増強工事を進めている。

粒子ビームや高周波を用いてプラズマを高温に加熱する装置のほか、高温プラズマの状態を分析する計測器や制御するためのコイルなどを設置。今年2月27日から増強した機器とJT-60SAの動作を確認する統合試験運転を始めた。

量研機構は増強工事を7月ごろに終え、9月からプラズマ発生の前提となる真空容器内を真空にする作業開始を想定している。年内にプラズマ加熱実験を始め、得られた知見をイーターや将来の原型炉に生かす。

また、この日は連携協定を結んでいる量研機構とNTT(東京)が、高温・高圧のプラズマをリアルタイムで維持、制御するのに必要な高速データ通信の技術確立を発表した。

量研機構の伊藤久義理事は「JT-60SAで得られた知見を最大限活用し、革新的なプラズマの運転や制御技術の高度化を図る。核融合の分野で、世界のトップを走る気持ちで進めていく」と意気込んだ。

核融合発電は原子同士をぶつけ、発生するエネルギーを熱に変え、発電する。燃料の重水素などは海水から得られ、豊富にある。国は昨年、2030年代の発電実証を目指すと決めた。



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