芸術院賞に茨城県4人 妹島和世さん 池辺晋一郎さん 玉川信一さん 中村伸夫さん
日本芸術院は26日、優れた芸術活動を表彰する2025年度日本芸術院賞として11組12人を選んだと発表した。茨城県関係は建築家の妹島和世さん(69)=同県日立市生まれ・東京都在住、作曲家の池辺晋一郎さん(82)=同県水戸市生まれ・同、洋画家の玉川信一さん(72)=福島県会津坂下町生まれ・茨城県つくば市在住、書家の中村伸夫さん(71)=福井県福井市生まれ・同=の4人が受賞した。建築家のユニットとして世界的に活躍する妹島さんと西沢立衛さん(60)は、初の連名での受賞となった。
11組のうち、妹島さんと西沢さん、文芸評論家の沼野充義さん(71)、演出家の栗山民也さん(73)の3組には特に業績が顕著として恩賜賞も贈る。
妹島さんと西沢さんの建築ユニット「SANAA(サナア)」は2010年、建築界のノーベル賞といわれる米プリツカー賞を受賞。今回は24年に完成した香川県高松市のあなぶきアリーナ香川(香川県立アリーナ)が「美しい形態を備えた秀作」とされた。
妹島さんは「地域の新しい公共空間をつくることを目指した香川県立アリーナが恩賜賞・日本芸術院賞を受賞し大変うれしく思う。建物が瀬戸内海とまちをつなぎ、一緒になって新しい風景が生まれることを願う」と喜びを表した。24年に文化功労者。
池辺さんは長年にわたる作曲の教授活動や卓越したリーダーシップが受賞対象で、「わが国の作曲界を代表する大御所であり、海外でも高い評価を得ている」とされた。受賞に、池辺さんは「まったく予想もしていなかった。水戸にいた幼い頃から音楽が好きで続けてきただけで、協働した友人、仲間たちに助けられ、ここまできた。体力と気力が続く限り歩き続ける」とした。18年に文化功労者。東京オペラシティ文化財団ミュージック・ディレクター。
玉川さんは24年の第77回二紀展巡回展出品の「墜(お)ちる夜」が受賞対象。「油彩画の基本を踏まえて、入念に制作された。ここには作家の『いま』が明確に反映されている」と高い評価を得た。玉川さんは「受賞はとても光栄。次回作でいい作品ができるという保証はなく、受賞の名に恥じぬよう、一生懸命頑張りたい」と語った。二紀会常務理事。筑波大名誉教授。
中村さんは同年の第11回日展出品の「劉廷芝詩句(りゅうていししく)」が受賞対象。「動と静を紙面の中で見事に融合させ、現代的感性と理知性を包含した優れた作」とされた。中村さんは「大変光栄なことで、本当に身に余る。(書は)まだ道半ば。これからの仕事の方が大事だと思う」と気持ちを新たにした。日展特別会員。全日本書道連盟理事長。筑波大名誉教授。
授賞式は7月ごろ、日本芸術院会館(東京)で開かれる予定。例年、天皇、皇后両陛下が出席される。










